天道是か非か
2013-02-05 06:42
身を清く保つ人が餓死し、人を殺すことをなんとも思わぬ盗賊がはびこる世の中。人間の長い歴史を見れば、そうした状態のほうが「正常」だったのではなかろうかな。
この2つのニュースを見ればそうした感慨が浮かぶのをおさえようがない。
グリーの面接官は「任天堂の倒し方知らないでしょ? 俺らはもう知ってる」と言う発言が先日話題となった。倒し方とは相手の物をパクって顧客を奪うことだったとは......恐れいった。
via: GREEが早速『どうぶつの森』をパクる! これが任天堂の倒し方?(ガジェット通信) - IT - livedoor ニュース
任天堂の岩田聡社長(53)は31日のアナリスト向け説明会で、平成26年3月期に1千億円以上の営業利益を目指すことについて、「コミットメント(公約)」と説明し、達成できない場合は辞任を含め経営責任を取る可能性を示唆した。
via: 任天堂・岩田社長、業績不振で辞任も示唆 ゲーム機開発部門を一本化へ (産経新聞) - Yahoo!ニュース
私は岩田氏の言動について常々感心することが多い。子どもたちが車座や歩きながらDSをプレイしている姿はあまり見たくないのだが、それでもGREEよりは任天堂を応援したい。
しかし現実には、現代の盗賊あるいは阿片窟とも言えるGREE,DeNAは隆盛を極め、確固たる信念をもってゲームを作り続ける任天堂は赤字だ。
岩田氏がインタビューに答えるときかならずこうした文章が付いている。
波がない娯楽ビジネスなんてないですから。波がないってことは流行がないっていうことです。そういう意味では、あまりそのことで一喜一憂しているわけではないですね。もちろん、今の業績でいいはずはありませんから、なんとかしますよ。
via: 昔楽しんだゲームの最新作を、親になっても安心して 子どもに与えてもらえる、そんなビジネスがしたい ――岩田 聡・任天堂社長インタビュー|コンテンツ業界キャッチアップ|ダイヤモンド・オンライン
それほどゲームに対して信念を持っていると同時に、会社に対する責任を感じているのだろう。仮に任天堂が1000億の利益を達成できなかった場合、誰が社長をやるのか。そして任天堂はどこへ向かうのか。盗賊たちは「俺達の勝利だ!」と声高らかに宣言するのだろうか。