あるメディアのSI屋化

2013-03-12 07:10

最近ITMediaを読むことが減っている。理由は簡単で、「提灯記事」と「読むに値しない底の浅い記事」しかないからだ。

って今見てみたら、ページの背景が全面広告になっている。よほど苦しいのだろうな。(あれ?消えた。ABテストか何かだったのだろうか)

読むに値しない底の浅い記事とは「オルタナティブ・ブログ」というもので、例えばこんな記事だ。個人のブログでもっとおもしろい物は山ほどあるのにこんなのを表紙に載せるとは。

でもって

提灯記事の方だ。最初から「広告記事」と断ってくれればいいのだが、そうはしないようだ。推定ではPanasonic広報部と密接なつながりがあるようで、最近ELUGAの記事をよく見かける。その出だしが素晴らしい。

スマートフォンの売上げランキングでは、"全部入り"の端末が常に上位を占めている。いわゆる"2年縛り"が当たり前になった近年、「機能に不足がなく、長く愛用できるモデルが欲しい」という購入者の心理はよく理解できる。

via: 「ELUGA X P-02E」レビュー(前編)――持ちやすさはどう? 独自UIの使い勝手は? (1/2) - ITmedia Mobile

ちなみに同じ週の携帯販売ランキング(by ITMedia)をみてみると、一位は確かに「全部入り」のXperiaだが、2位から4位は全部入りとはとても言えないiPhoneだ。そして10位にはガラケーが入っている。

これで「全部入りが上位を占めている」と断言する。悲しい事に全部入りのELUGA X P-02Eはドコモ単独のランキングでようやく9位にランクイン。

もちろんITmedaで記事を書いている人もそんなことは百も承知だろう。しかしスポンサーに対して何をいうことができるだろう。かくしてELUGAを褒め称える言葉が並ぶことになる。

こういう記事を読むと、メディアが何によって金を儲けるのかという点について深く考えることになる。ITmediaはいわばSi屋になりつつあるのではなかろうか。特定企業から金をもらい、それの宣伝を掲載する。客観的、かつ読ませる記事を掲載し、それによって広告などで収益を挙げるモデルからは遠のいているのだろう。(こちらは、自社でサービスを開発し、それによって一般ユーザから収入を得るモデルに相当する)

実際一般ユーザからお金をもらうのはとても難しい。お客様の言うものを作って納入し、検収印をもらってお金をもらうほうがはるかに見込みがある。それよりも見込みがあるのは、「人材派遣」である。プロジェクトの成否とは全く関係なく、人を派遣すればお金がもうかる。

というわけで、このままだとITMediaは人材派遣企業になるのではなかろうか。各社の広報部に格安で人を派遣します、とかね。岡田有花氏の記事とか好きだったんだけど、私にとっては巡回路を外れる一歩手前だ。

一時はWISSの記事とか掲載していたマイナビニュースは今や見る影もないし。。