すごいデバイス原理主義&アルゴリズム原理主義

2013-04-04 06:56

今朝こんなニュースを見つけた。

今回開発した技術を用いることで、例えばテーブルの上の書類を指でなぞって必要な箇所を電子データとして取り込んだり、取り込んだデータをテーブルに表示して拡大や縮小などの操作が可能です。また、手書きの付箋紙をテーブルに貼り付けて画像データとして読み取り、画像化された電子付箋を指で移動させたり、グルーピングするなどの操作が可能です。

via: 指で直観的に操作可能な次世代ユーザーインターフェースを開発 : 富士通

よく読めばようするに高精度でロバストな画像認識を開発した、ということらしい。

特筆すべきは、そのデモムービーの退屈さである。「すごいデバイス(あるいはアルゴリズム)はそれを活かすアプリケーションとワンセット」というのが私の主張。裸のアルゴリズムだけでなく、一応アプリケーションを出してきたところは「がんばった」と思うが、内容については退屈としか言い様がない。

デモムービーでのぎこちない指の動き。実際に使うとイライラするんだろうな。

同じ画像処理技術でありながらこちらとの印象の違いはなんなんだ。

柔軟な動きを実現しながら、高速に動作するロボットができないだろうか。そのようなロボットの先駆けが、東京大学が開発した「ロボットが投げたボールをロボットが打つ」システムである。

via: センシング技術:1/1000秒単位で画像処理、位置検出精度高めて野球ロボット実現 - EE Times Japan

前者には「ふーん」と思い、後者は「すごい」「こんな方向性があったか!」と意外の念にうたれる。

結局どこに着眼するか。研究の出発点が違うのだと思う。
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富士通は膨大な広告費を使ってヒューマンセントリックエンジンがどうのと宣伝をしている。

富士通が打ち出している「ヒューマンセントリックテクノロジー」は、独自のセンシング技術によりユーザーの周辺環境や嗜好などを反映し、「見やすさ」や「操作しやすさ」「ライフサポート」など、個々のユーザーの利用状況に応じていつでも最適な振る舞いをするスマートフォンを実現する技術のことである。

via: 【レポート】富士通の夏モデル発表会 - ドコモ向けスマホ4機種の魅力と開発スタンス (2) 「ヒューマンセントリックテクノロジー」が開発の根底に | 携帯 | マイナビニュース

しかし個々のテクノロジーがどうのといったところで、スマートフォンとして動かないことにはなんともならない。

発表会の質疑応答ではREGZA Phone前モデルが発売直後から不具合を連発したことに対し、「今回は改善されているのか」といった厳しい質問も飛びだした。これに高田氏は、「ソフト面の不具合があったことは事実」とした上で、「夏モデルについてはお客様からの改善要望を取り込み、より高い品質基準を設けた」と説明した。

via: 【レポート】富士通の夏モデル発表会 - ドコモ向けスマホ4機種の魅力と開発スタンス (1) 「ARROWS X F-10D」はPCに匹敵するパフォーマンスを実現 | 携帯 | マイナビニュース

私も今は企業の研究ユニット(意味わかんないでしょ?気にしないでね)で給料をもらっている立場だから、こうしたばらばら技術の背後には、研究者がいるんだろうなあ。がんばってほしいなと思う。