最前線
2013-04-26 06:48
大企業とか大きな組織で偉くなる人には本当に立派な人もいる。しかし大多数はこういうたぐいだと思う。
発売直後に不具合が発覚する背景について、大谷氏は「発売前にドコモさんと評価を重ねて大丈夫と判断して発売すると、ユーザーは数多くのアプリをダウンロードする。さまざまなアプリが存在して、メモリを大量に消費するもの、ネットワークをがちゃがちゃと触るものなどがあり、そのあたりの検証が弱かった。
via: 富士通の夏モデル発表会、「日本のノウハウをスマホに」 - ケータイ Watch
多分このコメントを聞いて怒りを覚える人は多いだろう。しかしこういうことを真顔で発言できなければ大企業の幹部とはいえない。いや、大変な職業だ。
こういう人たちは決して「動かないじゃないか」と怒るお客様(ここで言うのは一般ユーザ)の相手をすることはない。もちろんドコモ様とか企業様は別だよ。
しかしそうした一般ユーザに相対する「最前線」ではそうした現実から遊離した言い訳が通らない場合もあるようだ。
「僕らは笑顔でゴミを7万円で売っていたという重罪があると本気で思ってます。 」
via: 僕らは笑顔でゴミを7万円で売っていた。: →: iPhone愛用中ドコモ店員のブログ
富士通の幹部は「いや、いろいろアプリを入れられるから問題がでるんですよ」とか寝ぼけた事を言っていられるが、最前線でお客様に接している人は端的に「7万円のゴミ」と言い切る。
どちらが現実に立脚しているかは明らかだが「社会的地位」は富士通の幹部様の方が上だ。そしてたくましい最前線の兵士は戦うすべを身につける。
「お客様にも上司にも怒られない程度にさりげなくダメ端末を買わさず、よい端末を売る」
via: 僕らは笑顔でゴミを7万円で売っていた。: →: iPhone愛用中ドコモ店員のブログ
という技術が少しずつ向上していきました。
この言葉は感動的であるとともに、私のように不満ばかり言っている人間が見習うべき言葉でもある。
最前線にいる人がみなこの人のように現実を見据えているとは思わない。上から命令された指示をそのまま繰り返して良心の呵責を覚えない人もいるだろう。そういう人は強い。現実を見てしまう人は弱い。
しかしこのような行き方もあるのだ、ということは覚えておこうと思う。