"Disrupt or die" or "disrupt and die"?
2013-05-15 07:06
昔なつかしシノフスキー粒子が面白いことを書いていた。
"Disrupt or die" or "disrupt and die"?
「破壊しなければ滅びる」か「破壊すると滅びる」か。日本の大企業は99%後者をとっている。革新は常に敵。スマートフォンという破壊的なテクノロジーに対応する際も必ずその企業にとって革新的でない無害な形にしてから取り入れる。パナソニックのスマート家電をみればそのことがよくわかると思う。
さて、問題はシノフスキー粒子が手がけたWindows 8である。おそらくMicrosoftは"Disrupt or die"の戦略をとったのだろう。先日こんな記事を観た。
わずか2年後の2015年には、インストールベースではスマートフォンとメディアタブレットの合計値がPCの2倍に達するとの予測をSamsungが挙げていた。
via: 【福田昭のセミコン業界最前線】DRAM開発の主役から外されるPC向けDRAM
未来の予測は常に気をつけて見る必要があるが、この予測には私も賛成だ。というわけで、PC市場の王様は「国民が誰もいなくなる」状態に怯えている。
さて、どうしよう?とはいっても今までの膨大な遺産は生かさなくてはならない。という難題にとにかく答えを出したことは尊敬に値する。日本の大手企業ならそのまま何もせず座して死を待つところだ。
私は彼らがくだした「PCとタブレットのOSを共通化する」という判断は間違っていたと思うがそれは判断。というわけで、Disrupt or dieをとったシノフスキーはこう言う。
- First, people adapt:第一に人々は新しいものに慣れる
- Second, time matters. :第二に時間が重要
- major product change, disruption, is always a multi-step process.:最後に大きな変更は常にいくつものステップを踏むものだ。
実際MicrosoftはXBOXでこの戦略をとって成功した(相手が勝手にコケてくれたからだが)Windows8も10くらいで「あの時の判断は正しかった」ということになるかもしれない。ならないかもしれない。
最もMicrosoftに好意的な記事でもこうしか書けない。
大事なのは、あくまでコンピューターの未来がどうなるかってことです。ユニファイド・コンピューティングの未来がどんなものになるのか、まだざっくりとしたイメージしかありません。それでも今、マイクロソフトがすべきなのは、この穏やかでない現状を恐れずに切り抜けて未来を描き切り、ユーザーが未来に追いつくのを待つことなんです。
via: Windows 8が軌道修正? それでいいのかマイクロソフト : ギズモード・ジャパン
しかし少なくとも私のような野次馬にとっては、Microsoftのチャレンジは興味深いし、Microsoftの株を持っているわけでもないので「がんばれー!もっとやれー!」と遠くから声援を送りたくもなる。Metroのアプリ作っただけで金をくれるとかあれこれ細かいことは気にせずに。
So, will Google's I/O conference -- set to kick off this Wednesday -- bring news of the Nexus Q's fate?
No, it won't.
via: No Nexus Q News at Google I/O This Year - Mike Isaac - Mobile - AllThingsD
GoogleのNexus Qもどうやら日の目をみないままお蔵入りとのこと。もちろんNexus Qを批判することは簡単だが、ではPanasonicのスマート家電と比べてどちらがマシかと言われれば、私はNexus Qと答える。
さて
ここ10年は少なくともDisrupt or dieの立場をとってきた(最も売れていたiPod miniをiPod nanoで置き換えるような芸当はAppleにしかできないと思う)Appleは今年、そして来年何を見せてくれるだろうか。あとひと月か。。