Windows RTをどうしよう

2013-06-05 06:59

昔なつかしシノフスキー粒子。あれこれ読むと、Windows VISTA後の混乱をWindows 7で収拾したのは彼の功績が大きかったのだそうな。

であればWindows8で彼の意見が通るのは当然の理だ。しかし私見では彼の判断は2つの意味で間違っていたと思う。第一にタブレットはPCではなく、Windows Phoneと共用化するべきだった。第二にすべてのPCがタッチ対応になるなどというのは幻想だった。

その2つの間違った判断の間にWindows RTなる奇妙な製品が生まれた。WindowsのようでWindowsではない。(考えてみればWindows CEとかそういう製品多いなあ)そして多くの人が予想したとおりその販売は苦戦しているのだそうな。

Microsoftは値下げの後、販売奨励金さえ出すことなるかもしれない。しかし消費者は、というよりもっと直接にメーカーが、はっきりと態度を表明している。消費者もメーカーもWindows RTが金を出すに値するプロダクトとは見ていない。当初から指摘されていたとおり、Surface RTはあまりにも妥協が多すぎるプラットフォームだった。

via: Microsoft、Windows RTのライセンスを値下げか? ―妥協だらけのプラットフォームを救うのは何をしても難しい | TechCrunch Japan

ここからどうしよう?Microsoftにはうなるほどの金があるのだから、それをばらまく、というのは一つの方法だ。しかし誰もそんな方法でWindows RTが成功するとは思わないだろう。

Windows PhoneをWindows RTにするとか。それでは再びWindows Phoneのアーリーアダプターを切り捨てることになる。(最初にWIndows Phoneを買った人間は、今やアップグレードから取り残されているのだ)しかしそれは一つの方法かもしれない。従来のデスクトップをオプションで利用できるモバイルOSというやつだ。

まあそうはならんだろうな。しかしWindows Phoneはどうすればいいのか。当初言っていたSilver lightは今やどこに行くかわからない状態。なんでもMetroも行く先が見えない状態だ。

とかなんとか言っているうちに、「PCのOSに占めるWindowsの割合」は順当に下がってきている。

Note how the share of various platforms has evolved over this brief time span:

Screen Shot 2013-06-03 at 6-3-5.32.43 PM

via: Forecasting Windows market share | asymco

このグラフではTabletをPCとみなしてシェアを計算している。いや、そんなのは不当だとかなんとか言っているうちに、Tabletは従来PCで行われた仕事のうちのいくつかをよりよい方法でこなしている。というかまさかAppleがこんな形で「PCのシェア」を再獲得するなどとは予想だにしなかった。

この業界は恐ろしいほど流動的に動いている。おそらくは「立ち止まってふんぞり返る」のが一番確実に失敗する方法なのだろう。