弱い犬ほど

2013-07-11 06:42

よく吠える。そして弱い会社では、そういう犬がキャンキャン吠えまくっている。

本当に強い人-そういう人は自分に自信がある人だが-は本当に吠えない。

この指示に戸惑い、なかなか動き出せないメンバーの中で、抜群の対応力とフォロワシップを見せたのが、2009年に宇宙飛行士候補者に選ばれた油井亀美也飛行士だったという。

 そのとき、リーダーは別にいたが、油井はできること、できないことを切り分けて優先順位をつけ、『こうしたらどうですか? 』とメンバーに工程案を提案した。その案に従ってチームが動き始めると、油井はさりげなく引き下がった。リーダーを立てて、フォロワの立場に戻ったのだ。

via: 宇宙飛行士界に見る、30代から「伸びる人」 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

こういう人間がどういう組織でどういう評価を受けるかは実に面白いと思う。評価者側にそうした視点がなければただの

「あいつは黙って何もしない」

でおしまいだ。そして私が思っているよりも、そうした評価を下す組織のほうが多いに違いない。

山口さんは化ける理由をこう話す。「自分ひとりの力では限界がある。多くの支えがあって宇宙に行けるのだと、頭でなく、心で理解した瞬間に『本当の宇宙飛行士になる』のだと思います

via: 宇宙飛行士界に見る、30代から「伸びる人」 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

この視点も興味深い。米国海兵隊で彼らが何のために戦うのかといえば、隣にいる戦友と共に生き延びるため、とか映画か何かで読んだ気がする。国民としての義務、戦争の大義などはとなりを弾丸が飛び出した瞬間ふっとんでしまう、と。

自分のためだけならば逃げるのが正しい選択肢だ。しかしそこで戦うのはなぜか。自分は一人で立っているのではないことを心で理解する、という点で似ているのかな、とぼんやり思う。

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何故私がこんなことを言い出したかといえば、年をとってきて「言葉が接地しているか否か」が重要だなと思うからだ。「接地している言葉」とは実感があり、言われて皆が「確かにそうだ」と思う言葉。「接地していない言葉」とはキラキラして威勢がよいが、現実世界から遊離している言葉だ。弱い犬がキャンキャン吠える声は、接地していない。

大企業はこの「接地していない言葉」が大好きである。社是とかビジョンとかはほとんどその類だ。今不振を極めている家電メーカー内部では接地していない言葉がとびかっているのではなかろうかな。

 ――「ほぼ日」は非常にうまくいっている例ですよね。手帳がいまや47万部も売れて、土鍋やハラマキ、書籍などの物販でしっかり稼いでいます。糸井さんは、稼ぐことやおカネに関して、どういうスタンスを持っていますか。

「お客さんがおカネを払いたくてしょうがないものをつくればいい」って考えてます。だから、稼げないというのは、何かが相手にとって魅力がないんだと思います。

via: 糸井重里「ブラック企業が生まれる理由」 (東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース BUSINESS

これは非常にシンプルな言葉だが、実際そうして稼いでいるのだから重みがある。つまり私の定義では接地している。インターネットの普及で「無料」がやたらと多くなったが、その中で彼らは商業的に成功しているのだ。この事実にはもっと多くの人が目を向けるべきだと思う。。。無理か。