標語を作ろう
2013-07-19 06:36
私が今働いている会社では年に一回「テスト」がある。会社のビジョン、社是、それにガイドラインを「何番目のガイドラインをかけ」と指定された時、正確にかけるかどうか、がかなりの比重を占める。
一年目に受けたときは、句読点の位置が違っていると0点になるのに驚いた。さすがに批難が多かったのか最近は句読点の位置まで問わなくなったが。(ビジョンは別だよ)
その中にこんなのがある
人生・仕事の成果=考え方×熱意×才能これを「じんせい ぽつ しごとのせいか いこーる かんがえかた ばつ」と覚えるわけだ。
テストが終わりホッとした頭で考えた。自分のサイトを創りだしたときは、こういう標語を自分でも考えていたなあ、と。
というわけで今まで何度か書いたことを標語にしておこう。
必要なこと パッション&&ロジック&&知恵
何かについてとても上手であるためには、まずその事柄に対する「パッション」が無くてはならない。パッションとは要するに「好き」「これに関しては変なものが許せない」という態度。
しかしパッションだけでは駄目。それを支えるロジックがなくてはならない。「これは不合理だが」というものでもいいんだよ。でも不合理と不合理と認識できなくてはだめ。
しかしこの2つだけでは太平洋戦争が起こってしまう。ベトナム戦争が起こってしまう。最後に必要なものは「知恵」だ。どんな分厚い解析報告書があろうと、大東亜共栄圏だ、自由主義国家の砦だとかいうパッションがあろうと、
「駄目なものは駄目」
と言い切る知恵。最後のが一番難しい。ロジックというのは所詮フィクションにすぎない。理屈とトクホンはどこにでも着く。それが「接地しているか否か」すなわち現実に立脚しているかどうかを判断できなくては恐ろしい事が起こる。
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しかし
これだけでも足りないんだよね。最近佐藤雅彦という人の本を読み返している。
この人の異常性を語るエピソードとして
「ルーブックキューブをみていたら、突然内部構造が頭の中に広がり、数時間で解けた」
というのがある。他にも「突然ダンスシーンが頭の中に浮かんだ」とかいうエピソードが語られている。
死にさえつながる不安を管理するアイデア:古代ローマのクリエイターと同じように創造の霊「ジーニアス」との共同作業であるととらえること クリエイティブの力が借り物だと 思うこと。 謎の源から 人生に添えられ― 終えたら 他へ行くものと思うこと。 via: エリザベス・ギルバート "創造性をはぐくむには" | TEDを日本語で読む:TED人気スピーチ日本語訳 - 30秒で把握するTEDプレゼン
エリザベス・ギルバートの言葉を借りれば、間違いなく佐藤氏には何度も「ジーニアス」が降臨している。
ギルバート氏はどうやったジーニアスが降臨するかは語っていない。Just do your jobと言っていいるだけだ。確かにそれは正しいように思う。しかしこの「ジーニアスを降臨させる」過程に私はとても興味を抱いている。
佐藤氏の本を読むと、締め切り間際で追い詰められ、何時間会議してもいいアイディアがでない。眠くてたまらない。開き直って2時間寝る。目覚めたところで「こんなideaは?」というのが出るのだそうな。
このブログでも何度か書いたことだが、デバッグを諦め、電車に乗った瞬間バグがわかる経験をした人も多いだろう。いや、バグの発見をジーニアスと言われてもといわれるかもしれんが、ここの主眼は「ぽっとした思いつき」がどうやって生まれるのか、それを生み出すためにはどうすればいいか、だ。
というわけで今日のところは標語をこう改変しておく。
必要なこと パッション&&ロジック&&知恵 そしてジーニアスの到来を待つ