今日はぼんやりと
2013-07-22 06:42
こういうブログを書くようになったからか、原因と結果がはっきりしないのだが、ここ数年いろいろな家電とかに関する記事を読むようになった。
するとあきらかに「?」がつく記事が存在していることがわかる。そしてそうした記事が書かれ、そして掲載される理由についていろいろ妄想を働かせたりするわけだ。先日とても興味深い記事を見つけた。
ツートップ戦略も、スマートフォンの知識が乏しく、選ぶのが難しいフィーチャーフォンユーザーに対して、分かりやすい選択肢を与えて乗り換えを後押しするのが主な狙いだ。どちらかというと"攻め"よりも"守り"の意図が強いものなのである。
via: それでも純減したNTTドコモの「ツートップ戦略」は失敗だったのか? (日経トレンディネット) - Yahoo!ニュース
実際、Xperia AやGALAXY S4の販売台数推移が非常に好調な状況を見る限り、この戦略には一定の成果があったと評価できる。
2年前にAndroidスマートフォンを購入したユーザーは、2年縛りにより、長い間端末への不満を抱えていた。そうしたユーザーが、使い勝手が改善された現在のAndroidスマートフォンを知らないまま、当時から使い勝手が安定しており、しかも料金的メリットが大きくなったiPhoneに乗り換えることで、NTTドコモの流出が続いている。これが、MNP流出が続く大きな要因の1つになっているのではないだろうか。
via: それでも純減したNTTドコモの「ツートップ戦略」は失敗だったのか? (日経トレンディネット) - Yahoo!ニュース
この記事の興味深い点はいくつかある。まず第一に全く数字的データを挙げずに、「憶測」をつなぎあわせて一本の記事にしている点。そしてその内容が「Docomoの今の方針は間違っていない!もちろん改善すべき点はあるが」で一貫していることである。
ツートップ戦略は守りの戦略だった。守りとは、Docomoのガラケーユーザをスマートフォンに移行させること。ツートップが売れたんだから、その目的は成功した、ってこうやって要約していて何のことかさっぱりわからない。
もちろんこれくらいわけのわからない事を並べるユーザは会社にうようよしている。そうした人間が単独で記事を書いたとも思えるが、気楽な部外者としては「DocomoのiPhone反対派がかかせた記事ではないか」と考えたくもなるわけだ。つまり
「Docomoがやるべきは、iPhoneの販売ではなく、今まで"ゴミ"を使わせていたユーザに対する値引きだ!」
というわけ。ああ、傍からみているには面白いなあ。
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というわけで、このように現実から遊離したふわふわした意見を聞いたあとで、こういう記事を読むのも楽しい。
ソーシャルゲーム業界界隈では「ブラウザかネイティブか」という議論が頻繁に起こる。以前は「う~ん」という感じだったが、今は「ネイティブ」だと実感している。
理由は単純で、「自分がプライベートでネイティブのゲームしか遊んでいないから」だ。GREEのワンピースとか、ブラウザで本当に頑張って作っていると感じている。でも、「頑張って作っている」にすぎなくて、ネイティブには勝てない。
ちょっとでも反応が遅いと嫌だし、もっと言うと、ブラウザのバーが出るだけで今は少し嫌になってしまう。
via: ブラウザでゲームプラットフォームは正直キツいし、ネイティブのギャンブル要素高めの市場も正直キツい | サイプロ ~とあるサイトプロデューサーのブログ~
「ブラウザかネイティブか」論争は得てして宗教論争に陥る事が多い。特にブラウザ派にそうした態度が多いようだ。
今の勢いでHTML5が進化・浸透してくれるのであれば、わざわざ移植コストをかけてAndroidやWindows Mobile向けにネーティブ・アプリを開発するよりは、少なくともUIの部分をすべてHTML+Javascriptにまかせたアーキテクチャでのインタラクティブなアプリの開発というのも十分に可能性があるように思えてきたのだ。この「HTML+Javascriptですべて出来るじゃん」という発想は、そもそもマイクロソフト時代のInternet Explorer 4.0やNetDocs(90年代の終わりに開発していたマイクロソフト版Google Docs)のころから持ち合わせて来たもの。via: Life is beautiful: GoogleのAndroid向けのアプリビジネスはなぜ魅力的ではないか?
過去にスーパーエンジニアだった人がこう述べたのがもう4年前。それからこの論争はずっと続いているが1つだけ確かになったことがある。
HTML5は常に未来に存在している、ということだ。先に挙げた人が、ネイティブの勝ちだと断言している理由は「自分が遊んでいるゲームが全部ネイティブだから」というものだ。マーケティングデータ至上主義の人にはこうしたロジックは受け入れられないと思うが、「ユーザとしてみたとき勝者は明らかでしょ」という理屈はとってもいいと思うんだよね。ここに「べき論」がまざると話はややこしくなるが。
というわけで今日はぼんやりしたままおしまい。