遅すぎた結末

2013-07-31 06:33

今朝こんなニュースを観た。

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大手電機メーカーのNECは、赤字が続いている携帯電話事業のうち、海外勢に押されシェアが低迷しているスマートフォンの開発・生産から撤退する方針を固めました。

via: NEC赤字のスマホ事業撤退へ NHKニュース

こう高らかに宣言してからわずか5ヶ月後のことである。

「スマートフォンのモノ作りにかける思いは、SMARTPHONE IS MEDIAS──、これぞスマートフォンと呼ばれるものにしたい。迷ったときはこのメッセージに立ち返り、道しるべとして価値を提供していく」

via: "スマホ=MEDIAS"目指す--NECカシオが2013年春スマホにかける意気込み - CNET Japan

この期間を短いという人もいるかもしれない。逆にそもそも彼らはこの1年何をしていたのだろう、と問うほうが正解なのだと思う。未だ撤退を表明していないパナソニック、シャープ、富士通は何をしているのだろうか?NTTは明白に「お前らはいらんよ」と言っているのに。もちろん

「いや、NTTなんかには頼らない!」

と決意を固めたというのならいいことだが、それだけの覚悟と実行力があるとも思えない。

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いろいろな要因を挙げる人はいるだろう。私はヒラのエンジニアなので、

「日本と他の国の間に存在するソフトウェア開発能力の絶望的な差異」

について指摘しておきたい。ネット関連には「早い技術」と「深い技術」があり、日本のベンチャーは速い技術ばっかりだ、と喝破したのは梅田氏であった。

そういう「深い技術」と「早い技術」がネットの世界にあって、この「深い技術」を極めようという気が、今の日本のネット産業の中に全くないのだろうなということですよね。

via: ネット企業は技術志向の経営を--梅田望夫氏が語るウェブの進化 - (page 3) - CNET Japan

日本にもRubyがあるじゃないかと言われれば確かにそうだ。しかしそれだけだ。結局のとこ、携帯電話メーカーもソフトウェアは「早い技術」としか考えていなかったのではなかろうか。とにかく◯モデルに間に合わせろ、文句を言わず、一週間後のDocomo プレゼンがターゲットだ。そんなことをいくら繰り返しても、深くはならない。

iPhoneが全てをふっ飛ばし、Androidが生まれたところで世界のメーカーは横一線にならんだ。全ては焼け野原でそこから0から再建するスタート。そしてほとんどの日本メーカーはそのレースに完敗した。ガラケーで歯が立たなかった海外市場に再チャレンジするチャンスを与えられたというのに。

これまではSymbianという、よく理解したプラットフォームで、チップセットも自社製で品質は安定していた。しかしスマートフォンではAndroidというオープンプラットフォームで、クアルコムやテキサスインスツルメンツのチップセットを用いて、恥ずかしながら、品質面で課題が残っていた。

via: 富士通の夏モデル発表会、「日本のノウハウをスマホに」 - ケータイ Watch

こんなことを堂々と発言できるようではなんともならない。

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特にシャープは何を考えているんだろうね?というか何も考えていないのだろうが、それが許される状況とも思えないのだが。