Google亡き後のAndroid
2013-08-06 06:29
GoogleとAndroidのどちらが長生きするだろう?
もちろんGoogle、、とは言い切れない。
しかし歴史が教訓となるならば、スマートフォン戦争は短期の利益率やアプリの数の競争ではなく、スマートフォンというプラットフォームを5年、10年、15年に渡って支配するのは誰かという戦いになる。その誰かは日増しにAndroidであるらしく思えてくる。
via: やっぱりAndroidはモバイル時代のWindowsか? | TechCrunch Japan
この記事の内容にコメントする価値はあまりない。しかしGoogleが(滅びずとも)Androidから手を引いたあとも、Androidが残り続けるだろう、というのは実にありそうなシナリオに思える。
Google Playに接続できないAndroidの数は一体どれだけあるのだろう。例えばAmazonは仮にGoogleがAndroidから手を引いたとしても、彼らバージョンのAndroidを使い続けると思う。多くの名もない中国メーカーも同様だ。
下の図はOpenSignalの元レポートから再掲。2010年から現在までのAndroid OSの世代別のシェアをビジュアル化したもの。白い線はその時々での最大シェアのOSのパーセンテージを表している。こちらも2012年夏以降断片化が進行する傾向にある。
via: Samsungの圧倒的AndroidシェアをOpenSignalがビジュアル化―デバイスの細分化は1年で3倍に加速 | TechCrunch Japan
Androidでは「最良」の時でも一番大きなシェアをもっているバージョンが6割を超えていない。最近そのシェアは下がりつつある。Androidが大きなシェアを持っているからといって、アプリケーション作成者の負担が軽減されるわけではない。むしろ悪夢のような状況が広がっている。
であるからして、「Androidが市場を支配している」などと言う人間は何もわかっていない、と断言しよう。あんたの言うAndroidって何のこと?という話だ。例えば
UNIXがとうとう世界を支配した
と言うことはできる。おそらくは数字でそれを示すこともできるだろう。しかしそれには何の意味もない。つまりAndroidはプラットフォームではなく、OSなのだ。(この主張は何度も繰り返しているな)
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というわけで、AndroidでもUNIXでもない独自世界で頑張り続けるMicrosoftである。Windows RTの将来についてかかれたこの文章は面白い。
The differences between a Windows phone, tablet and phablet are diminishing. Will it always be the case that a five-inch phone must run an operating system called "Windows Phone OS"? Or could it run something called "Windows RT"?
via: Why Microsoft isn't going to dump Windows RT | ZDNet
iOSの世界に閉じ込もっている私には分からないことだが、昨今携帯電話はやたらと大きくなっているらしい。逆に7インチのタブレットが数としては多く売れているとのこと。となるともう誰にもタブレットと携帯電話の区別がつかなくなるわけだ。
私はシノフスキー粒子の「タブレットはPCと共通で、スマートフォンとは別」と考えた判断は間違っていたと信じているし、現実はその方向に向かっている。PCはMicrosoftが画面をタッチさせようとした試みにもかかわらず、PCのままでスマートフォンとタブレットの区別は消えつつある。
でもって
結局Windows RTはWindows Phoneになる、というのは(よく考えると細部がわからないが)ありそうなシナリオに思える。前掲の記事で書かれている
「Microsoftは7インチのタブレットを用意しているだろうが、そこではデスクトップモードは使い物にならない」
という主張にも説得力がある。
というわけで、シアトルではどんな戦いが繰り広げられているんだろうね。来年はMicrosoftのBUILDに行こうか。WWDC2014のチケットが取れなければ、の話だが。