旅行の荷物とスマホアプリのUI
2013-08-14 06:42
このアナロジーは面白いと思った。
スマホの設計は、「旅行時に家(PCアプリ)の中の何をスーツケース(スマホアプリ)にパッキングするか?」というイメージに近い。
理屈としては、家にある全てのものを旅行に持って行けたらば便利なことこの上ない。しかし実際問題として、スーツケースに詰められるものは限られている。アレもコレもと詰め込んだスーツケースは、重すぎて逆に旅行の足かせになる。利便性のために詰め込んだ荷物が、逆に利便性を阻害しはじめるのである。
via: スマホUI考(番外編) なぜ機能追加をし続けるとアプリが破綻するのか? | fladdict
確かにそうだ。旅慣れた人間は、あまり多くを持ち歩かない。ボートの3人男でも、「いるものを」を詰め込んだたら、ボートが沈没すること確実になった。
「いるものじゃなくて、無いと困るものだけを詰め込もう」
といったところから荷造りが再スタート。ここで著者は得意の「脇道」にそれていく。いや楽しい。
などと頭の中で小説を思い出している場合ではない。実はほとんどのものはいらない。そう思って減らしすぎると私のように
「ああ、ここでこんな高いものを買わなくちゃいけないなんて」
と後悔することにもなるが、まあそれは気にしない。でもってこれには「定番」の間違った解決策というのがあって
Sasa Namiko · 京都大学
先生!
設定画面で全てのUI機能要素を ON/OFFしたり、
configファイルの編集でボタンのレイアウトを変更できれば良いと思います!
August 8 at 1:58pm村田 篤郎 · Follow · Top Commenter · Works at Independent business
むしろその発想に至らない、または至っててもそういう実装をしない理由が知りたいですね
· August 8 at 3:55pm
村田さんに「そういう実装をしない理由」を教えてあげよう。それは設計という責任の放棄に他ならないからだ。
ユーザが自分で自由にデザインできる!が素晴らしいと思うなら素人のカラオケを24時間聴き続けてみるとよい。ほとんどの人間は設計できないのだ。文句をいうことはできても、代案は提供できない。それ故設計者という職業が成り立っている、、、というところで理由の説明になったでしょうか?
AppleやGoogleやMicrosoftがどれだけ素晴らしい仕事をしているかは、彼らだけを見ていては分からない。「素人」の作品を並べてみて、初めてプロの存在意義がわかる。
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MicrosoftのUIを批判するのは簡単だが、それに代わるもの、よりよいものを提案できる人間は数えるほどしかいない。その事実から目をそらして
「ユーザが自由に設定出来ればいいと思います!」
と断言する姿勢には同意しかねる。