Appleの減速が鮮明に!
2013-09-24 06:56
というわけでMacheadはこういう題名を付けたくなるわけだ。
2007年に初代iPhoneを発売してから、iPhoneのバージョンアップは今回で7回目。年間1億台以上出荷されている人気商品だが、最近はその人気に陰りが出ている。
via: アップル人気に陰り?iPhone失速で減益続く...中韓勢台頭で激変するスマホ市場 (Business Journal) - Yahoo!ニュース BUSINESS
「人気に陰りがでている」ことは数字で明白だ。このグラフを見よう。
Note that the data is normalized to units/day.
via: iPhones 5c and 5s launch performance illustrated | asymco
早く記事公開しておいてよかったですねえ。
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世の中には「アナリスト」という不思議な職業がある。彼らがどうやって収入を得ているかはこれまた面白いのだが、たとえばこんな言葉を聞こう。
ただ、OSうんぬんの話ではなく、iPhoneというデバイスを持ちたいから乗り替える、ということになります。iPhone好き、アップル好きという方は多いと思いますので
via: スマホ "OS戦争" どちらが強い? (THE PAGE) - Yahoo!ニュース BUSINESS
Apple製品が売れるのを「アップル好きな人が多いから」で説明するのは、まあ飲み会の与太話としてはいいのだが、プロのシンンクタンク勤務者がそんなこと公言して恥ずかしくないのかな。
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2007年、iPhone発表後にデンソー社内であれこれ議論する機会があった。その時iPhoneの模型(実物はまだ手に入っていなかったのだ)をかざって「これどうですかねえ」と聞いた。一番多かった反応が
「Appleは信者がいるから売れると思う」
というものだった。
話は少し飛ぶ。先日自家用車につけていたカーナビがお亡くなりになった。もう10年たっているからしかたがない。
でもってディスプレイの取付台だけ活用し、100円ショップで買ってきたスマートフォンホルダーを取り付け、780円でAmazonでかった電源ケーブルを取り付けた。
それからGoogle Mapは快適にナビゲーションの機能を果たしてくれる。(私はApple原理主義者だが、現実主義者でもあるのだ。)電波が届かないところにいったらどうするのか、とかやっぱり本ものカーナビが優れているところはいくつもあるのだろう。
しかしそのメリットではとても10万円を超える出費を正当化できない。ましてや地図更新に1万円とか、カスのようなタッチパネルとか、修行のような50音キーボードでの入力とか今となっては冗談としか思えない。
「Appleは信者がいるから売れると思う」
といっていたメーカーのカーナビのことを少し思い出す。あの開発にどれだけの労力がかかっていたか。骨董品のガラクタの山の上にビニールシートをかぶせたような土台の上でアプリを作るのがどれだけ不毛な作業だったか。それと比べてiOSの上でアプリを作ることがどれほど楽しいか。
あの労力は一体なんだったのか。カーナビメーカーが長年にわたって蓄積した(という)ノウハウは何の意味があるのか。MP3の再生も、地図の更新も、メールのやりとりも全てはiPhoneだけで完結だ。メールにかかれた住所を一瞬で地図に取り込み、ボタンをぽんぽん。
そうはいっても「大きな流れ」は簡単には変わらない。私が無責任にこう書いている今でも、あの建物の中では世界各国向けのカーナビが開発されているに違いない。ポケットのなかにあるiPhoneと仕事で作っているカーナビ。この2者を
「いや、全くの別物だよ。Appleは信者がいるから売れてるだけさ」
と言い切れなくては、大きな企業で長年勤めることなどできないのだと思う。