社名を出すことの功罪
2013-10-02 06:35
受託開発が主体の会社では、仮にどんなに苦労したり、努力してだした製品であっても自社の名前を出すことができないことが多い。おそらく世の中には名前を知られていないすごい会社とか人がたくさんいるのだと思う。
というわけで営業さんとかがいろいろ頑張ると、名前を誇らしげに出すことができるようになる。昨日以前勤めていた会社がこういうリリースを出した。
UIEvolution株式会社(東京都渋谷区、代表取締役:穂坂浩司、以下、UIEvolution)の提供する「UIE Microserver」がクラリオン株式会社(埼玉県さいたま市/社長:泉 龍彦、以下クラリオン)開発の自動車向けクラウド情報ネットワークサービス「Smart Access 4Car」に採用されました。
via: クラリオン、情報ネットワークサービス「Smart Access 4Car」に UIEvolution提供の「UIE Microserver」を採用 ―CEATEC JAPAN 2013クラリオンブースに出展―|UIEvolution株式会社
をを、これはすごい。というわけでSmart Access 4Carというアプリをさっそくダウンロードしてみる。iPhoneアプリだということは知っているがまずはiPadで実行してみる。普通のアプリならば、iPad上で2倍に引き伸ばされてちゃんと動くはずなのだ。
しかし起動直後から何かがおかしいことに気がつく。iPad上では画面のレイアウトがガタガタに崩れており、ろくに動かない。まあ本来iPhoneアプリだからしょうがない、ということでiPhoneにインストールする。
するとこれが目をむくほどひどい出来であることに気がつく。簡単なリストの遷移ですら動作が鈍く、おまけにアニメーションなしで動く。「普通」にUINavigationControllerを使っていればこんなことは起こらないはずなのに。
APPというタブがあり、そこを選択するとアプリケーションのリストがでるのだがどれを見ても「近日公開予定」のまま。これで何をしろというのか。
起動時の画面には右下隅に誇らしげに「Powered by UIE」という文字が見える。しかしこんなアプリに名前を載せていいものか?そもそもなんでUIEの名前がついたアプリがこんなにひどい出来なのか?と思いプレスリリースを読み返してみる。
今回「UIE Microserver」は、Smart Accessのスマートフォンアプリに採用され、スマートフォンとナビとの連携をサポートしています。
via: クラリオン、情報ネットワークサービス「Smart Access 4Car」に UIEvolution提供の「UIE Microserver」を採用 ―CEATEC JAPAN 2013クラリオンブースに出展―|UIEvolution株式会社
なるほど、、UIEvolutionはMicroserverを提供しただけなわけで、アプリ全体はおそらくClarionが作って(というかどこか下請けに作らせて)いたわけだな。おそらくアプリ全体もUIEvolutionでといわれ見積もりを出したが、もっと安く作る会社が、、とかそんな話だろう。(しかし何をどうしたらこんなひどいアプリが作れるのか聞いてみたい気もするが。俺に100万くれればもっとマシなものを作ってやる、、とかいってもこれきっと30万くらいで作ったんだろうな)
これが社名を出すことの難しさなのだと思う。成功したサービスに使われていれば
「ああ、あのサービスの!」
と言ってもらえるが、いかがなものか、というサービスだと
「ああ、あのサービスの,,」
ということになる。
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ということで突然宣伝です。昨日「へやくる!」というiPadアプリがリリースされました。これを使うと何が面白いといってあれですよ。山手線の駅を適当にいれてみて「家賃1万円」で検索。するとそこにはあなたが想像もしたことがない世界が広がってます。逆に「家賃200万円」で検索するとこれまた想像を絶する世界が。
なんなら「4LDK以上」&「家賃3万円」で検索するのも楽しい。日本は思ったより広いのです。少なくとも私個人は「暇つぶしに最適」と思っているアプリでございます。
先日WISS Tokyoで最後にデモビデオをみせたアプリがようやく世の中に出ました。これの裏話はまたいつか。