既視感

2013-10-10 06:50

サムソンが今のように「強大な家電メーカー」として認識される以前から、彼らは「とにかく妙なものを作る」ので有名だった記憶がある。

家電メーカー世界一になった今でもその体質は変わっていないようだ。

サムスンは、曲面ディスプレイ搭載スマートフォンを発表する最初の携帯電話メーカーになる競争に勝利した。

via: サムスン、「GALAXY ROUND」を発表--世界初の曲面ディスプレイ搭載スマートフォン - CNET Japan

確かに「曲面ディスプレイを最初に発表する競争」には勝った。そしてそれだけだ。

Samsung built and launched it so that it would be the first company in the world to build and launch a smartphone with a curved display. That's it. The

via: Samsung Galaxy Round Curved Display: Why does it exist? | BGR

このGALAXY ROUNDは「競争に勝つため」に作られたデバイスで、ただそれだけ。別にこれはサムソンの専売特許というわけではない。ぼんやりと覚えている。どのPCメーカーが最初に1GHzを超えるCPUをのせたPCをだすか競っていた時のことを。

Glaxy Gearも同じ製品だ。「Appleより先にスマートウォッチを出した!」と主張するのが唯一の存在理由。それ以外には何もない。

The Bad

via: Death by incompatibility: A Samsung Galaxy Gear review | Ars Technica

「これを使っても、スマートフォンの使い勝手がよくなるわけではない」

思えば元気だったころの日本メーカーもこういうことをやっていたような気がする。当時携帯電話にはいろいろな形のものがあった。中には女性が使うコンパクト型のようなものもあった。あるいは薄さとか軽さを競ったりね。

深く考えずにとにかく「日本初!」「世界初!」だけを目指す。その姿勢を批判することは簡単だが、今の日本メーカーにはその元気すらなさそうなのが悲しい。