思考停止を誘う言葉
2014-01-14 06:53
我が家では小学校2年の娘が
「ビミョー」
という言葉を使い始めた。すると私と奥様が揃って
「そういう意味のない言葉で全てをすましてはいけない」
とツッコミを入れる。理由はわからないが、こうした「駄目な言葉」は少女から広まっていくようだ。「カワイー」もそうだし、と挙げていけばきりがない。
というわけで、以下に引用する文章も「突っ込んだら負けだ」と思いながらも、あまりに見事なので取り上げずにはいられない。
ビジネスパーソンで「一般的」「差別化」「グローバル」「フレームワーク」などの言葉を聞いたことがない人はいないはずだ。これらの言葉をよく使う人もいるかもしれない。こういった言葉は、物事を簡単に言い表せる気がするが、実は定義があいまいなため、同じ言葉でも話し手と聞き手のイメージする内容が異なる場合がある。意味が分かるようで分からない、なんとなく使ってしまいがちな言葉は、それ以上思考することを阻む障害となっているかもしれないので、要注意だ。
via: [ブックレビュー]よく使う言葉にこそ隠されている障害--「思考停止ワード44」 - CNET Japan
あのー、最初の「ビジネスパーソン」がまさにそうした「駄目な言葉」だと思うのですが。この文章を書いた人が意図的にギャグとして使っているのだとすれば私は見事にひっかかったことになる。
私見ではこうした「無駄語」(今作った造語)満載の文章というのは企業が自らをアピールする文章によく現れる。適当にでっち上げるが
「株式会社◯◯は、皆様の明るい未来と、子どもたちのすこやかな成長を育む豊かな環境のため、絶えずイノベーションにチャレンジしています。」
ほら、なんとなくそれっぽいでしょ。(上の文章をGoogle先生に放り込んでみるとでるわでるわ。無駄文章が)
理由を想像するに
・実態はないが、なんとなく良い事を言っている気がする
・定義が曖昧なので、どういう意味にもとれ、社内の合意が得やすい
・何も意味しないので、実務の邪魔にならない。
というところからではなかろうか。
逆に言えば、堂々とこういう「無駄語」を企業紹介に並べている会社ほど駄目会社ということができまいか。カヤックは企業の経営理念を調べこんなページを作っている。これをベースに一つ「無駄文章チェッカー」でも作るか。身の危険を顧みずに書くが
「あらゆる」
という言葉を使った瞬間、それを含む文はゴミと断定しても構わないと思う。