iOS App: Before Paper/After Paper
2014-03-11 07:15
昨日JR東日本が新しいiOSアプリを出した。
Tehuの言葉 「『JR東日本アプリ』がなかなか面白い」
via: 「JR東日本アプリ」がなかなか面白い スマホはどこまで情報端末になれる? - ライブドアニュース
お硬くて、おもしろみのないイメージのあるJR東日本が、こういうアプリをだしたことに正直驚いた。そのうちこのアプリの内幕というか裏話をどこかで知ることができるのだろうか。
そのデザインだが...
なかなか頑張っていることがわかる。「はやり」のフラットデザインを取り入れ、アイコンなどもそれに合わせてデザインされている。何度も「位置情報を利用します。いいですか?」と聞いてくるところとかまあおそらくは初期バージョンの問題もあるがトップの画面がさりげなく分割されているところも良いと思う。
しかし
残念ながらFacebook Paperを使った後では「ドレッドノート以前の戦艦」といったイメージを禁じ得ない。頻繁にナビゲーションバーまで親指を伸ばす度、その感を強くする。
昨日この記事を(ようやく)読んで衝撃を受けた。
“Everyone’s jaws just dropped,” remembers Michael Reckhow, who was sitting beside Matas that afternoon. “Everyone started exchanging these glances that were like: ‘What did he just do?’”
via: Facebook Paper Has Forever Changed the Way We Build Mobile Apps | Wired Enterprise | Wired.com
表のブログに書いたことだが、FacebookはこのアプリのデザインツールとしてOrigamiなるQuartz Composerプラグインを開発した。(しかも公開している)
しかしそれは「話半分」どろか「話1/3」でしかなかった。彼らは他に2つツールを開発していたのだ。
・PaperのUIを実現するためには非常に複雑な物理エンジンが用いられている。それらのパラメータを実機上で簡単に調節するためのツール、Tweak。
・マルチコアのCPUをフレキシブルに利用するための(名無しのアプリエンジン)
少なくともFacebookはこれら3種類のツールを開発し、利用してPaperを世の中に送り出したのだ。
それらの詳細については、いつの日か表のブログに掲載される(いったいいつになった公開されるのだろう)のでそれを参照して欲しい。
ここ数日、Paperに使われているようなtilt-to-exploreのインタフェースを、他の人が使ったライブラリを使って操作していた。そして本家とのできの違いに愕然とした。これは何もそのライブラリを使った人の問題ではない。Paperの作り方が「普通ではない」のだ。
Paperの細かい点にいたるまで、どのような工夫がなされているかは、こちらのサイトに書かれている。こうしたデザイン、実装を可能にできる会社、人達と自分及び自分が置かれた環境の差異を考えるとき、暗澹たる気持ちになるのはどこか間違っているのだろうな。