プレゼンテーションを行う上で考えるべきたった2つの事柄

2014-03-31 07:45

少し前に表のブログに「プレゼンスライドを作る前に考えるべきこと」という文章を書いた。かなり直接的に書いたので、ひょっとするとお叱りもいただくかと覚悟していたのだが何も起こらなかった。

もちろん内容がアレということなのだろうが、あまりにだらだら長すぎたのではないか、という反省点もある。というわけで、より簡明にプレゼンテーションを行う上で守るべき事柄を2つに絞ろう。

その1:「しゃべる内容」は「しゃべりたい内容」の半分以下にする。

その2:「しゃべる言葉」は画面上に書かない。

たったこれだけ。簡単でしょ?

その2については表のブログを参照してもらえば私が言わんとしているところはわかってもらえると思う。その1については表のブログはかなり舌足らずだった。というか今回面白い記事をみつけたのでそれを引用しておく。

"A lot of speakers try to fit 10 pounds of information into a five-pound bag,"

via: The Startup That Wants to Change The Way We Do Presentations | Fast Company | Business + Innovation


多くのプレンセンターは5ポンド用のバッグに10ポンドの情報を詰め込もうとしている。

そんなに書いたって誰も読まないんだよ。私の考えでは受け取る側が受け取れる以上の情報を詰め込んだ「スライド」は言い訳のために存在しているに過ぎない。不思議なことだが、ほとんどのプレゼンターは自分が観客としてプレゼンを聞いたことがあるはずだ。その時のことを思い返せば、自分がどれだけの情報を受け取れるかわかるはずなのに、その軽く倍は詰め込もうとする。

そういえばボートの3人男にもこんな下りがあった。皆で持っていくものリストを作る。しかし「これだけ積んだら、ボートが沈没」という状況になりリストは破綻した。そこでジョージ(?)が「使うかもしれない物を積んじゃだめなんだ。ないと困るものだけ持っていくことにしよう」と提案する。

George said:

“You know we are on a wrong track altogether.  We must not think of the things we could do with, but only of the things that we can’t do without.”

via: Three Men in a Boat, by Jerome K. Jerome


プレゼンを行う際にも必ずこれをやる。「これも書いておこう。あれも聞かれるかもしれない」と詰め込んだらプレゼンは沈没する。「ないと困るもの」は何なのかを考える。すると必然的に

「聴衆は何に興味を持ってくれるだろう。自分が売り込みたいアイディアはなにか?そしてそれをわかってもらうためには何を聞いてもらわなくちゃいけないのか?」

とストーリーを考えるようになる。ちなみここで

「何を言わなくちゃいけないのか」

とやったら失格。だらだらプレゼンの出来上がりだ。プレゼンの制限時間内に何をしゃべるかはプレゼンターの自由だが、「何を聞くか」は聴衆の自由である。そしてプレゼンは朗読会ではないから、

「聴衆が何を聞き、何を考えてくれたか」

が成否を決める。この

「自分が何を話したいか」

ではなく

「相手は何を聞いてくれるか」

考えるというのは小さいようで実に大きな違いという気がする。多分他のところでも使える考えたのように思う。