クラウドサービスを使う、ということ
2014-03-24 06:52
今から四半世紀前のことだが、Newsgroupなるものが存在していた(多分今も存在するのだと思う)それについて書いた本がこう述べていた
「この機能を使うと、秘密のグループを作る事もできる。ドラッグの売人はこうした機能を使えばいいと思っているかもしれない。まあがんばってほしいものだ」(うろ覚え)
おそらくその本の筆者が述べたかったことは「秘密のグループといってもいざとなったら筒抜けだよ」ということなのだと思う。そしてその事情は今日も変わっていない。
米連邦捜査局(FBI)によると、マイクロソフトは2012年、独自ソフトウエアのソースコードを元従業員が匿名のブロガーに漏らしたことを突き止めた。このソースコードがハッカーたちに利用されることを恐れたマイクロソフトは、ブロガーのアカウントにアクセスし、「ウィンドウズ・ライブ」上のメールやインスタントメッセージを詳しく調べた。その結果、レバノンを拠点とするマイクロソフトの元従業員アレックス・キブカロ容疑者が今月19日に逮捕された。
この件で注意するべきは、マイクロソフトは裁判所からの命令があってメールの内容にアクセスしたのではなく、「自らの判断で」そうした行為を行った、ということ。
つまりマイクロソフトは自分の判断で、ユーザのメールを覗き見してもいいということである。これ自体は「確かにそうだな」と思う訳なのだが、ではこれはどうだろう。
Microsoftは、「Outlook.comはGmailと異なり、ユーザーの電子メールの中身を読んで広告を表示したりしない」と主張している。
これも事実として正しい。確かにoutlook.comでは広告は表示されない。しかしoutlookはユーザのメールの中身を読まない、というのは「マイクロソフトが不必要と考える範囲において」ということは注釈をつけるべきだ。(この内容はこのブログポストの内容を読んで考えた事である)
いずれにせよネットに接続している限り秘密を保つのは難しい。先日同期生に聞いたのだが、同期の娘がLINEで「プライベートチャット」のようなところで「好きな人誰?」と聞かれ、答えた内容をばらまかれたと泣いていたとのこと。こうしたネットとプライバシーに関する教育というのは、多分学校ではやってくれないから自分でやるしかないのだろうな。