数を制した者が勝つ!
2014-07-03 06:46
だいぶ昔のことだが、ある本でこんなことを読んだ。
「コンピューターの世界では、シェアが85%:15%という状況がよく出現する」
一時期のWindowsとMacがそんな感じだったし、現在のiOSとAndroidのシェア争いもそんな感じになっているようだ。
これを見ると、「をを、Androidのシェアはすばらしい。これはiOSに勝ち目はない」と思う。しかし不思議なことに状況はそうなっていないらしい。
Instead, most promising app startups with venture capital investments that we analyzed are either building apps for iOS and Android simultaneously or are still iOS-only.
via: The long-awaited switch to Android-first app development hasn’t happened yet - Quartz
多くのスタートアップは、iOSとAndroidを同時に開発するかあるいはiOSだけを開発しているようなのだ。
これは普通に考えれば全く理屈に合わないことである。いろいろな分析はあるだろうが、一つだけWWDC2013とGoogle I/O2014に参加して受けた印象から書きたい。
一言で言えば、それぞれのプラットフォーム上でアプリを開発する人を支援する熱意に大きな差がある。もちろんカバーしている範囲がはるかに狭い、という事情があるのだが、WWDCではiOS上のアプリ開発について実に細かい点までことこまかにセッションでの説明があった。
対するにGoogle I/Oは概要説明だけで終わりである。あるいはWWDCと同様の細かい説明は別の機会に、ということなのかもしれないが。
この2つのカンファレンスを比べれば、どちらの会社がより開発者の支援に熱心かは明白である。時々考える。iOSの開発ツールであるXCodeは毎年かなりアップデートされる。しかしこれほど直接売上に結びつかない費用もないだろう。
内部でどういうロジックで予算が決まっているのかは知らない。しかしWWDCで何度も見たiOSの内部の新機能を紹介するときの
"I think you are going to love this"
というドヤ顔と、それに対する聴衆の喝采はとても印象的だ。というわけで今日も私はApple原理主義者であり続けるのであった。