報道するのだ
2014-07-30 06:58
メディアとメーカー(というか企業)の関係というのは「持ちつもたれつ」なのだろうな、とぼんやり想像することがある。人の世の中であるからみんなと仲良くすることは基本である。
でもって多分お互いにわがままを聞いてもらうこともあると思うのだ。それゆえ時々だが驚くような「大本営発表」が[広告記事]でもないのに登場したりする。
最近SonyのPC事業が独立したらしい。それ自体はどうでもよいことだが、驚くのはその発表会の記事の量である。
あまり興味を持っていなかったのだが、RSSリーダーの見出しをつらつらみていても、やたらと記事が目に入る。では何か面白い発表でもあったのかと思ったらどの記事を読んでも
「みんなでがんばっていいものを作ります」
としか書いていない。
「よりよい商品」とは、何か固有の要素だけで生まれるのではなく、いろいろな要素がつながり、一連のスムーズな流れが生まれることで、結果、素晴らしい商品として結実するのではないでしょうか。
via: 本田雅一のクロスオーバーデジタル:新VAIOは“次世代プロセッサ搭載PCの完成形”を目指す――関取社長ロングインタビュー (4/4) - ITmedia PC USER
あるいはSonyという名前はメディアの方々になにがしかの郷愁の念をかきたてるのかもしれないし、そうではないのかもしれない。
さて同じく「不思議な記事」が頻発するMicorosoftのSurfaceである。
この個性の異なる3つのデバイスの中で、毎日の持ち歩きにどれを選ぶかといえば、もっとも柔軟で多岐にわたる利用スタイルを許容するSurface Pro 3になるんじゃないかと、少なくともほぼ1週間の利用ではそういう気分になってきてはいる。
via: 【山田祥平のRe:config.sys】寝かせたい、触りたい、立てたい、打ちたいを叶える全部入りタブレット「Surface Pro 3」 - PC Watch
こちらもやたらと「好意的」な記事が多い。のだが、その記事の隅々にライターの方達の本音が見え隠れする。
ただし、クラムシェルノート相当として利用するには物足りない部分がまだまだ多いと感じるのも事実。確かに背面キックスタンドやタイプカバーの進化によって、従来よりクラムシェルノート的な利便性は向上してはいる。しかし、拡張ポートの少なさやキーボードの使い勝手の悪さなど、妥協しなければならない部分が存在している以上、クラムシェルノート的な使い方をメインとして考えているなら、通常の軽量ノートPCを購入した方が幸せなはずだ。また、高負荷時に高温となりサーマルスロットリングが頻発する点も、ノートPCに対して劣る部分だ。
via: 【Hothotレビュー】日本マイクロソフト「Surface Pro 3」 ~薄く軽く液晶が大きくなったWindowsタブレット - PC Watch
結局今度の3も「どっちつかずの中途半端な製品」ということなのだろう。となれば、しばらくたつと「SurfaceはiPadよりも売れている!」というすてきな記事を読むことができるかもしれない。
いずれにせよ、こういう不思議な記事の分布から、きっとメディアに影響力が多き人とそうでない人がいるんだろうな、とぼんやり考えている。何の確証がある話でもないけれど。