ブレストは時間の無駄

2014-11-18 07:08

ブレストというのが大嫌いである。だいたい声の大きくて

「何も考えず反射的に言葉を発する」

人が場を制し、ありきたりな結論に落ちつく。特にわが国ではそもそも結論は「落ち着くところに落ち着く」ことになっている。

アイディアの最初のきっかけはほんの些細な会話や、できごとや、あるいは全く関係ないことをしている時に生まれる。つまりそれは生まれた時には極めて個人的なものなのだ。それを「みんなが議論してアイディアを出す」なんてのはどう考えても馬鹿げている。

アイデアを思いつくや、皆の前に立って、その漠然とした思いつきを説明できる・・・そんなひとを私は知りません。アイデアは他のひとが入る余地のないほど排他的で、かつもろいものです。アイデアを具現化する具体的なモノを作って初めてすべてが変わるのです。これはもっとも根源的な変化です。なぜならもはや思いついたひとに限定されないからです。オープンになり、解釈を加えることが可能になります。実際に存在するものになり、多くのひとが関われるのです。もっとも難しいのはアイデアではありません。それを実際に現実のモノにすることです。アイデアに実体を与えること、それが非常に難しいのです。

引用元:難しいのはアイデアではない:Jony Ive | maclalala2

デザインの方法論にはいろいろなものがあるが、「科学的」に考えるのであれば、まず「成功している人、組織はどうしているのか」を研究するべきだと思う。ところが現実には

「ろくなものを作ったことはないけども、デザインの方法論を述べるのは大得意」

な人が大手をふって闊歩している。これはどう考えても馬鹿げている。いや、その人自身がすごいものを生み出せなくてもいいんだよ。その理論に従ったら「こんなすごいものを生み出しました」という例がなくちゃ。

問題は

ではAppleの方法論に学びましょう、といってもIveの言葉はなかなか解釈が難しい。結果はあるが、その過程はわからないのだ。Iveは「アイディアは会話から生まれる」といっている。それはブレストとは異なるものだ。ではなぜ会話からアイディアが生まれるのか。こういうのは研究とは呼んでもらえないんですかねえ。