日本のベンチャー育成を阻むもの
2015-01-20 07:09
何度か書いてきたことだが、改めて書いておく。CESでの日本ベンチャーに関して全く対照的な二つの記事がある。
日本勢でも、身に着けられる「ウェアラブル端末」をはじめ、柔軟な発想で生まれた新技術で注目を集めた。
「ログバー」(東京)は、指先を動かすだけで家電を操作できる「指輪型ウェアラブル端末」を展示。スマートフォンと連携し、指で三角や四角などを描くだけで、照明のオン・オフやテレビの音量調整などができ、「革新的なウェアラブル端末」として主催者から賞を受けた。山崎貴之・最高執行責任者は「この指輪を使えば魔法使いになれる」と技術力とユニークさを兼ね備えた端末に胸を張った。
これを読むと「をを、日本のベンチャーもがんばっているな」と思う。ただ「注目を集めた」に関しては何のエビデンスも上がっていないことに注意しよう。次にはこの記事
同エリアは出展社数とブース全体の面積が急拡大中。2015年はEUREKAの展示スペースは前年比で約6割も広がり、この場所への出展企業は20カ国以上、300社超に上った。今年は特に、フランスやイスラエルからの出展社数が多かったようで、この2カ国の企業がやけに目についた。残念ながら、日本企業の存在感はここではほとんどない。
思うに読売新聞の記者は英語がしゃべれないのではないか。というわけで日本のベンチャーを数社回ってはい記事の出来上がり。あーラスベガスは楽しかった。ちなみに読売の記事でもちあげられているCERVOは後者の記事で「解説者」としてしか登場していない。
というか「メリケンサック」と呼ぶべきあの「円形をした何か」を持ち上げられるのは、「私は何もしらない素人でございます」と言っているようなものだ。理由はわからないが、メリケンサックを持ち上げ続けるTechCrunch Japanも同様である。
米国で訪問した500 Startupで感じた熱気と、日本のベンチャーコンテストなどで感じる「気持ち悪いさ」。この差異はなにによるものなのだろう。