生産技術の革新
2015-02-27 07:12
今朝こんな文章を見つけた。
プロダクションシステムこそカギ
重要な技術革新はほぼすべて — 車両そのものではなく — プロダクションシステムで起きている。車両の進歩も多々あるが、自動車産業を動かす力という意味ではそれほど重要ではない。新しく自動車会社を興そうとしている場合もそうだ。フォード、GM、トヨタの今日の揺るぎない力の源泉はプロダクションシステムの技術革新がもたらしたものだ。もし自動車の「Next Big Thing」を知りたいのなら、新しいプロダクションシステムを探るべきだ。
もちろんAppleは何も言っていないが、Apple Carの噂がでてからというものいくつか興味深い発言がある。
そのなかに「そもそも自動車は利益の薄い業界だからAppleが参入するのは無理だ」というものもあったように思う。
From Henry Blodget to former GM CEO Daniel Akerson to the LA Times to Yahoo Finance people are saying this won't work because the car industry is a "low margin" business in contrast to the fat margins Apple is used to earning most of all on its workhorse iPhone.
引用元:This might be the worst argument against the Apple Car - Vox
これは例えばソニーのような企業にとっては正しい。PCもTVもスマホも競争が激しく利益を上げられない分野だ。だから分社化したり「まあ村出さないようにほどほどにやっておいてね」ラベルを貼ったりする。
でもって
Appleはその「競争が激しく利益を上げられないスマホ」で驚異的な利益を上げている。
In fact, iOS grew its profit share to a new record high of 88.7 percent in Q4 2014, while Android hit a new record-low of 11.3 percent.
世界中のスマホの利益の9割弱をAppleが独占しているのだ。これは無茶苦茶な数値である。
もちろんスマホはデジタル製品であり、自動車は本質的にアナログの製品だという議論もなりたつ。しかしこの「事実」を考え合わせると、GMの元CEOの発言はかなりの「勇気」をもったものであることがわかる。あるいはメルセデスCEOの発言とかね。
iPhoneという賭けが成功したからといって次の賭けが成功する保証はどこにもない。だから彼らが「ほらいったじゃないか」となる可能性が厳然として存在する。
しかし私が彼らの立場ならもう少し発言を慎重にするがなあ。末代まで、それこそ100年後までその発言が引用されるかもしれないよ。あまり名誉とはいえない形で。