シャープと富士通がスマホを作り続ける理由

2015-05-26 07:02

多分そこらに日本の家電メーカー凋落の理由が見えるのではなかろうか。

スマホの利益は今やAppleとサムソンが独占している状況。量で存在感をみせている中国メーカーはともかく日本の弱小メーカー(20年前には信じられなかったことだが)は一体何をしているのか。シャープ社長のコメントはこうだ。

撤退しないと宣言する理由はどこにあるのか。

 高橋社長は次のように語る。

 「シャープにとって、今後のことを考えると、ほとんどの事業において、通信技術を抜きには考えにくい。通信技術は、スマートフォンのみならず、白物家電や自動車、ロボットの世界でも非常に重要になっている。通信技術を活用することで、様々なものと連携。ビジネスの拡大が期待できる。今後も、スマートフォンを含めた通信事業を、中核事業のひとつと位置づけていく」

引用元:ASCII.jp:それでもシャープは撤退しない、再参入の米国市場で技術を磨く (2/2)|業界人の《ことば》から

わかったようなわからないような寝言。別にスマホ作らなくても通信技術を磨くことはできるし、実際そうやっている会社はいくつもある。

本当の理由はよくわからない。信じられないほど馬鹿だというのが一番に考えられる理由だが、さすがに日本の大企業の社長が大馬鹿というのはありえないだろう。(棒読み)

まあ理由については問わないことにしよう。問題はその商品力である。

AQUOS ZETA SH-03Gの価格:
一括:93,312円
月々サポート適用後の実質負担:58,968円
・新規・機種変更・MNPとも同じ価格

引用元:ARROWS NX F-04GとAQUOS ZETA SH-03Gの価格判明の模様。一括お値段約10万円!? | スマホ評価・不具合ニュース

ちなみにSIMフリー版iPhone6+の値段が16GByteで98,800円。ほぼ同等である。いや、生産台数が多分二桁違うからどんなに努力してもこうなるのはわかるよ。でもこれでどうやって差別化するつもりなのか?

重点的な取り組みの1つ目が、「人と機器との関係を再定義しもっと人に寄り添う関係へ」をコンセプトに、スマホが人格を持ったかのようにしゃべる「エモパー」を進化させたことだ。

引用元:ASCII.jp:新体制で挑むシャープ、進化したエモパーなど夏スマホを解説

これまた寝言としか思えないが、多分シャープの社内はこれで通るのだろう。カタログスペック同じで値段は1/3!とかだったらまだ買う人もいると思うのだけど。

シャープの再建計画には外野からの批判が多い。しかし私はこう思うのだ。多分彼らは真面目に全力を尽くしてやっている。ただどうしようもなく馬鹿で無能なだけなのだ、と。馬鹿で無能な仲間として彼らにはどこか親近感を覚える。かといって間違っても株を買おうとは思わない。

シャープの社内はどんな様子なのかぼんやり想像する。何が昇進の基準になり、何が降格の基準になっているのだろうか。もっとも「シャープらしい製品」を提案したものが、出世する仕組みになっているのだろうか。

 「ガラパゴス化という言葉を、当社では否定的には捉えていない。そして、世界の標準技術をベースに、日本ならではのきめ細かなノウハウと高いテクノロジーを融合させることで、世界で通用するモノの象徴として、日本語のガラバゴスから、アルファベット表記のGALAPAGOSへと塗り替えていく意気込みを込めている」と、シャープのオンリーワン商品・デザイン本部長の岡田圭子氏は語る。

引用元:【大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」】 シャープは、なぜ電子書籍ブランドを「ガラパゴス」としたのか