サッカーという巨大で胡散臭いビジネス

2015-05-29 07:28

私は以前こう書いた。

こうした不正は、仮にその結果がどうであれ、スポーツというエンターテイメントの面白さを削ぐものだ。しかしサッカーワールドカップという様々な国が係る競技で、そうした「公正性」を求めるのは難しいのだろう。不正であってもひいきチームの勝ちが見たい、という(私の価値観では)低俗な喜びに安住している国(我が国も含めて)は、おそらく多いに違いない。

引用元:ごんざれふ

個人的には国際的なサッカーの仕組みにはどこか馴染めないところがある。ワールドカップでの熱狂はすごいと思うが、そこかしこに「危うさ」が見え隠れする。もちろんこうした「危うさ」が悪いというのではない。しかし長い目でみてどちらが興味を集めるかといえば、「クリアにしたほうがいいんじゃない?」と思うこともある。

引用元:ごんざれふ

日韓共催のワールドカップはひどかった。そしてこうした不正の常として大手メディアではそうした「ひどかった」という言葉が語られることすらない。そしてこうした手法がまかり通っているのは、そうした低俗な喜びを求める観客が多い、ということでもある。

しかしそうした図式にようやくメスがはいりそうだ。

彼等としては、サッカーを愛するがゆえに、そのサッカーがあまりにも巨額な金によって汚れているのであれば、そこにメスを入れるのが「米司法当局」であることには、快哉を叫ぶのではないかというわけです。同時に、サッカーにはそんなに興味はない非ヒスパニック系のアメリカ人にとっても、ヨーロッパの腐敗した貴族的な人々をアメリカの司法が裁くという「ドラマ」は、どちらかと言えば歓迎されると思います。

 さらに言えば、欧州各国としてはサッカーと言うビジネスの存在感が大き過ぎて手が出せない一方、アメリカではそれが可能だということ、それ以前の問題として、アメリカの当局としては看過できないような悪質で大規模な容疑ということはあると思います。

引用元:なぜアメリカはFIFA汚職の摘発に踏み切ったのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

もちろん米国にも不正やらなんやらは存在するのだが、こういうことをガチでやらせたら世界でアメリカの右にでる国はいない。

3つ目としては、FIFAの不正は米国のメディア産業を歪め、結果的に米国の消費者にとっての不利益になるという理由です。

引用元:なぜアメリカはFIFA汚職の摘発に踏み切ったのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

エンターテイメント大国であるアメリカは

「ガチ勝負こそが長続きするエンターテイメントだ」

ということを熟知している。韓国がベスト4になったなんていって喜んでいるのは韓国人だけであり、FIFAの誰かの懐は潤うのだろうが、長期的にみればサッカーという優良コンテンツの価値を台無しにしかねない。

いや楽しい。私はワールドカップに関して一銭も受け取っていないから是非リンチ長官には徹底的にFIFAを叩き潰して欲しい。それ自体優良なエンターテイメントだし、結果としてサッカーは現在の「どこか胡散臭さが付きまとう下品な観客向けの見世物」から「素晴らしいスポーツ」になれるかもしれない。