AKB+ソーシャルゲーム+ラブライブ

2015-07-06 06:44

マッドマックスの新作には圧倒された。そう考えたのは私だけではなく、本編を見たあと読むと感動倍増の読ませる映画評がいくつも存在している。

しかしそのマッドマックスは興行収入で2位でしかない。一位は聞いたこともないラブライブという映画だ。なぜこんなに「売れて」いるのか?どうやらこういうことらしい。

観客に数量限定の特典が配られるのが集客に繋がったわけだが、これが4週連続で週替わりという「妖怪ウォッチ」も真っ青のオタク商法。1週目はキャラクターの「スペシャルメッセージカード」、以降は「描き下ろし複製ミニ色紙」だったが、2週目⇒2年生、3週目⇒1年生、4週目⇒3年生とキャラクターの学年によって分かれているという周到ぶり。そのアコギな戦略も功を奏し、すでに「20回は観た」という観客も大量に発生したのだ。

(中略)

 この現象は映画の大ヒットを受けてテレビでも取り上げられたが、キャラクターがデカデカと描かれたTシャツ姿や、カバンに無数のキャラバッヂを付けた「ラブライバー」と呼ばれる10代~30代の熱狂的ファンの男たちが、上映前と終演後のシネコンロビーを占拠する異様な光景を作り上げていたという。

引用元:アコギな特典商法で興収1位、「ラブライブ!」上映館のおぞましい光景とは? | アサ芸プラス

この既視感はどういうことか、と思えばAKBと同じ図柄であった。AKBの人がでてくる映像を見る度に不思議に思う。顔がかわいいわけではない。歌は論外(彼女たちは歌手を自称しているのか?)踊りはただ手足を動かしているだけ。自由に喋らせると育ちの悪さが露呈する。こんな女性を集めてどうして金が稼げるのか、と。

さらに言えば、さいきんあまり使われない言葉だが「ソーシャルゲーム」で莫大な利益を上げたGREEとDeNAも同じ金鉱を掘り当てたのだと思う。つまりこういうことだ。

・日本には小金を溜め込んでいるが、まともな使い道を持っていない人が沢山いる。その人たちの「消費意欲」をうまく刺激できれば十分に利益を上げることができる。

・その人たちの「消費意欲」は歪んだ承認意欲を満足させることで刺激できる。

残念ながらこれは我が国特有の状況であることは、DeNAやGREEの海外進出が全くうまくいっていないことで明白である。しかしとにかく我が国にはこうした図式があるらしい。あの奇跡のような傑作マッドマックスよりもそうした商法を行った方が金が稼げるのだ。

資本主義社会であるからして、法律に触れない限り何をやってもいいことになってはいる。しかし悪貨は良貨を駆逐するというではないか。こういう「商法」が映画にも伝染したらどうなるか。邦画はすでに死んでいるからどうでもいいが、洋画が公開されなくなると困る。映画館も悩んでいることだろう。ラブライブ関連作品を上映すれば確かに売上は増加する。しかし歪んだ承認欲求を持った男性以外寄り付かない場所になってしまう。ではどうしたらいいのか。

「ラブライブ!」を公開しているシネコンとそうでないシネコンでは、6月の売り上げが雲泥の差だという事実もあり、映画業界としては軽々しく「キモい」と言えないのが実情だろう。しかし、30代のラブライバーがテレビ取材で「にこ(矢澤にこ=3年生)のためなら死ねる」と真顔で語るのを見るかぎり、「これこそマッドマックス(極限のアブなさ)だ」という声が聞こえるのも大いにうなずけるのだ。

引用元:アコギな特典商法で興収1位、「ラブライブ!」上映館のおぞましい光景とは? | アサ芸プラス