会社の変遷
2015-10-19 07:00
自分が一時よく使っていたこともあり、mixiという会社には様々な感慨がある。社長が交代して、変な雰囲気になったなあと思ったらまた交代した。2代目はいかにも「コンサル出身の整理屋」という雰囲気だったが、三代目は失礼だが「あまり社長に見えない」雰囲気。WWDCの前夜祭でmixiの人に「御社の社長ってどんな人ですか?」と聞いたのは本当のことだ。
いずれにせよその命運はつきかけているように思える。
運営側の説明によると、出演者が大量にオーブを所持していることで「『課金をしてガチャを引いてほしい』という、過度な課金を促すメッセージとして伝わってしまうのではないかという心配」があったという。過去にも、「課金を促すために優遇措置として大量にオーブを付与しているのでは」といった指摘があったといい、「安心して動画をお楽しみいただけるように、あまり多くのオーブを所持しているように見せないような配慮を意図しておりました」という。
なぜこんな苦しい言い訳をしているかといえば、ネットにアップロードした公式動画で、何らかの不正を働いており、それを重大視したGoogleが(無制限の?)返金に応じているからだという。
恐ろしいのは、返金するかどうかを判断するのはGoogleでありMixiではないので、Googleの判断でMixiの売上が左右されるところですね。
GoogleとMixiの間の契約がどうなっているかわからないのだが、ここで述べられている通りこれは恐ろしい契約だ。mixiの今後の売り上げがどうなるかは、Googleの胸先三寸ということになる。
いずれにせよ、かつてソーシャルネットワークで名を馳せたmixiはとうの昔に死んでいたということだろう。
そして昨日また別の「馴染みのある企業」の名前を目にした。デンソーの子会社で働いていた頃、豆蔵という会社の人たちにずいぶん助けてもらった。来てくれるエンジニアには良い人が多かったのだ。それからもう10年もたったかな。
その豆蔵の社長が「オリンピックに向けてソフトウェアエンジニアはタダで働け」と言ったのだそうな。それに関するフォローの記事でこう述べている。
――ソフトウェア産業そのものが“ブラック化”しているという指摘もある。短期間とはいえ、ボランティアとして働かせることは、それを助長することにつながるのではないか。
そうは思わない。ブラック化といわれる背景にはいくつかの理由がある。そのひとつは、ブラック業界であるという印象を持たせる動きがあることだ。エンジニアは、大手メーカーとソフトウェア企業の取り合いの中にいる。
中小規模のSIer(システムインテグレーター)では、新卒が取れない、中途も採用できないという問題に直面している。地方都市にある10人規模のSIerならばなおさらだ。ソフトウェア産業と対峙してエンジニアを獲得したいと思っている企業たちがソフトウェア産業のブラックぶりを吹聴している実態がある。
この記事を読む限り、よいエンジニアを集めていた豆蔵はだいぶ前に死んだとしか思えない。最近リクルートグループはものすごい厚遇でエンジニアを集めている。昔豆蔵にいたような人はみんなそちらに行ってしまったのだろうな。
まあ私が狂信的に愛しているAppleもPerformaとか出していた頃とは別の会社になってるわけだから。。企業の変貌は起こりうる、ということだわな。