太陽光発電という幻想

2015-10-23 06:58

「幻想」は少し言い過ぎだろう。今読んでいる「火星の人」を読めば太陽光発電がとてもありがたいものである、と思えてくる。しかしそれは火星に取り残された男は太陽光発電パネルと大容量のバッテリーを持っているからだ、ということには留意する必要が有る。

鍵は太陽光パネルではない。バッテリーなのだ。話は突然変わる。私はTim Cookのファンである。しかしこの言葉にはいささかの危うさを感じる。

Appleは今日、現在中国での活動はカーボンニュートラル(炭素中立)であることも公表した。これは ― 四川省の40メガワット太陽光発電システムが完成したおかげで ― 同社が現在中国の事務所や店舗で使用している以上の電力を生み出しているためだ。

米国の巨人はまだ道は半ばであると言い、中国の北部、東部および南部のプロジェクトを通じて、200メガワットを追加できるよう、太陽光発電プロジェクトを拡大する計画だ。追加施設が稼動開始すれば、同社のグリーンエネルギー生成機構は「中国の26万5000世帯が年間に使用するエネルギーに相当する電力を生み出し、Appleサプライチェーンが使用するエネルギーと相殺される」。

「気象変動はわれわれの時代の大きな課題の一つであり、今こそ行動を起こす時だ」とCookは声明文で語った。

引用元:Apple、中国の製造パートナーをグリーン化する太陽光エネルギー計画を発表 | TechCrunch Japan

詳細は記載されない。まああたりまえだが。しかし私はAppleが巨大なバッテリー施設も建設していることを切に願う。

あるいはこうだ。風力や太陽光発電を推進するというのなら、どんどん陽水発電所を作るべき。

なお、二次電池と比較すると、揚水発電による電力貯蔵は非常に経済的であり、EROIは10倍程度高くなる。ただし、揚水発電所の設置は、地勢的・環境的な制約が大きいという問題がある。

引用元:「供給過剰の風力エネルギーを二次電池で貯めるのは不合理」スタンフォード大が報告 | SJN News 再生可能エネルギー最新情報

環境がどうの、と生ぬるいことを言っている場合ではない。川をかたっぱしからせき止めてダムを作るのだ。

今思いついたんだけど、中国の砂漠地帯にありあまる「砂」を水の代わりに使うのってどうだろうね。揚砂発電所。たいていのことは誰かが考えているから、これもきっと誰かが考えて実用化されなかったのだろうけど。