平成日本の少年兵

2015-11-11 06:58

平成の日本には陸軍も海軍も空軍もない。しかし巨人軍は存在している。誠に幸いなことだが、AK47を手にした少年兵は存在していない。しかしバットとグローブを手にした少年兵は存在している。

金沢:青森のときから県外の子をたくさん集めてやってきましたから、もちろん僕は肯定派です。確かに理想論でいけば、地元の子たちを集めて地域発展のために育てていくことでしょう。だから僕は、「自分が正しい」とは言いません。

非を唱える人たちがいても、それはそれで受け入れればいい。子どもたちには、「君たちは親元を離れて、ここに来て厳しい寮生活をしている。それだけでも、大きな価値がある」と話しています。

引用元:野球留学校の実態:前編「野球留学=ほぼ逃げ道がない」

年端もいかぬ少年を集め野球だけをやらせる。野球という特殊な集団の中で生きる術は確かに身につくだろう。その中のほんの一握りのエリートは職業として野球を選択する(他のことは何も知らないからだ。人殺ししか知らない少年兵と同じく)

そしてどのような「大人」になるのか?

球団の調査では、告発した3選手以外にも、仲間内での賭け事が横行していたことも発覚した。野球協約に違反する有害行為を行った者はいなかったが、賭け麻雀は3選手を含む10人、賭けトランプは11人の選手が行っていた。

 賭け麻雀は試合のない日の練習後、雀荘で頻繁に行われていたという。ルールは3人麻雀の独自ルールで、トップが1万円以上を得るというものだった。

 また、2軍の練習後にジャイアンツ球場のロッカールームで「大富豪」「ポーカー」といったトランプゲームが、1回1万円で行われていた。夏の全国高校野球選手権大会などの際に、一口5000円から1万円の参加費を出してクジを引き、引き当てた高校の成績によって賞金を分配する遊びも行われていたという。

引用元:巨人 チーム内で賭け事も横行…賭博関与の3選手との契約解除 (デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

こうした行為を「幼稚」と非難するべきではない。彼らは他に何も知らないのだ。バットを振り回し、ボールを投げ、先輩に媚びへつらうことしか教えられてこなかったのだ。それを上手にやればちやほやされ、世の中を渡っていけると教えられ、ここまでは確かにそうやってきたのだ。

でも社会的に必要な知識や教養を手に入れようと勉強することはあまりなかった。
アスリートでいる、ということだけで何故か特別な意義のあることをしていると勘違いしていたのかもしれない。
身体を動かせばチヤホヤされて経済力がなくてもアマチュアだから仕方ないと許容されて、親にすら甘やかされていた気がする。
もしあの頃に、今と同じくらい世の中のことに目を向けて毎日勉強できていたら、もしどうすればスポーツを主体とした生活の中で収入を増やせるのかを考えて努力できていたら、もし今と同じくらい周りの人達が自分の言葉や態度で笑顔になれるのかを考えられていたら。。

引用元:武井 壮 - 年収200万でトップレベルの技術を持つアスリートとしてその業界で確固たる地位を築いて20年活動したいのか、全く同じレベル...

少年兵とそれをとりまく環境は金になる。だからメディアでは少年兵の実態は語られない。しかしそれを体験した人からこうした言葉が直接聞けるのは良いことだと思う。