youtuberになるには
2015-12-08 07:25
Apple TV版のGoromi for Youtubeを開発している。Mac上のシミュレータは地域が米国になっているので米国で最も人気のある動画が最初に表示される。
実際にインストールして使う時は日本語になる。すると「日本で最も人気のある動画」が表示される。この差異に愕然とすることが多い。一言で言えば米国のそれは私が見ても面白いが、日本で一番人気があるのは小学生向けの動画である。
もちろん米国にもYoutuberなる人はいるのだが、この差はどうしたことか。とはいえ実際に稼いでいる人がいる以上こういう質問がでてくる。
質問:初めまして。高校2年生男子です。おもしろ動画を見るのが好きなので、最近人気のHIKAKINのようなユーチューバーになりたいと思っています。大学に進学するとしたら、情報系学部の方がいいでしょうか?
この質問に対してはいろいろな答えがあるだろう。回答者は極めて常識的に返している。
こうしたリスクを考えると、本業としてのユーチューバーは全くお勧めできない職業です。何か別の本業を持ち、そのうえで副業としてユーチューバーの顔を持つほうがいいでしょう。
まず前提として書いておくが、私は日本のYoutuberが嫌いである。下品だし子供じみている。さっさと絶滅してほしい-少なくとも私の眼の前からは-と思っている。(Goromi for youtubeにNGワード機能をつけようかと思っているくらいだ)
しかし
この「常識的な回答」を読んでいると、きっとTVが最初にでてきたとき「テレビの仕事をしたいんですけど、何学部に行けばいいですか?」と聞いた人もいて、それに対しては同じような回答があったんだろうな、と思う。
母がよく話してくれることだが、母の世代、一番成績がいい人は映画業界にはいったんだそうな。当時は花形。今や絶滅危惧種である。そしてTVがでてきた時も「TVなんて産業として成り立つかわからないし、映画関係の人が本気になればあっという間に席巻される」といった人もいたのだと思う。
そしてそのTV産業は今や虚構の帝国を築けるまでに反映し、「権威」となった。そしてかつて映画がそうであったように、「下からの破壊」-つまりYoutuberに仕事を奪われる-に直面するのだろうか。現に小学生相手にはそうしたことが起こりつつあるのもしれない。
彼らが作り出すものに興味はないが、こうした「歴史の繰り返し」は野次馬としてみていて面白い。私は虚構の帝国に安住している人間が大嫌いなので
「がんばれYoutuber.みないけど」
と書いておこう。