Apple TVの未来
2016-01-19 07:06
先日Goromi for YoutubeのAppleTV版を公開した。とはいってもここにリンクを貼ることもできないし、そもそも新しいApple TVを持っている人はあんまりいないようだ。
会社のブログで、AppleTV上のアプリ開発に関する「名文」を書いたのだが、悲しいくらいに反応がない。これは私の文章がダメなのではなく、まだApple TVを買っている人が多くないからにちがいない。そうにちがいない。(血走った目で繰り返す)
そもそもAppleTVのApp Storeでアプリを探すのは簡単ではない。Top無料アプリとかいつまでも同じようなものが並んでいる。だからGoromiなんか公開しても誰も使わないだろう、と思っていたのだが不思議なことに長年公開しているiPhone/iPad版と同じくらいのユーザがいるようだ(どちらも一桁だが)
Apple TV上でGoromiに出くわすためにはおそらくYoutubeといれて検索する以外の方法はないと思う。iPhone/iPadで同じことをやると無数のアプリがリストされ、その遠く彼方にGoromiがでてくるが、どうやらApple TVではまだそうはなっていないようだ。それゆえ「娘がデザインしてくれた斬新なアイコン」に「左手で書いたような紹介文」であってもダウンロードしてくれる人がいるのだろう。
そんなApple TVだが
「もっとよくできるはずだ」という靴の上から足をかくような感じを味あわせてくれるデバイスでもある。今朝こんな記事を見かけた。
Everything is segregated into apps, which means to watch TV, I have to constantly switch between the Home Screen and an app just to check the channels and content inside each sandboxed application.
「一発でホーム画面に戻るにはどうすればいいんですか?」というのは先代Apple TVのFAQになっていた。(多分)あまりにその声が大きいので、今のAppleTVには専門のホームボタンがついている。しかしこのコメントにあるように、それでもホーム画面との行き来が頻発するのには閉口する。次のバージョンアップで、iOSのようなアプリの切り替えが実現するらしいのだが、
「もっとよくできるはずだ」
という感じは消えない。しかもこれはアプリの切り替えだからApple以外に改善できない部分でもある。
いずれにせよ
Apple TVのおかげで我が家のTVは蘇った。奥様がわけのわからない番組を垂れ流すだけのデバイスではなく、子供達と楽しんでみることができる対象になったのだ。いやYoutubeが面白いんですよ。ダースベーダが踊りまくるシーンとか。
とか書いていてふと思いついた。
今iPhone/iPadではアプリのランキングが示されている。Apple TV上ではチャンネルや提供者の枠を超え、「コンテンツのランキング」が示されるようになるかもしれない。そうなったらコンテンツ提供者にとっては大事、ユーザにとっては万々歳の事態だ。今まで「ユーザに何をみせるか」はコンテンツ提供者側が一方的に決めることができた。それゆえ「事務所の力」とかそいういう社会主義的なロジックがまかり通っていたのである。
しかしそれがユーザがつけた星やら、フィードバックの数で評価されるようになる。それにより、「何を見せるかのコントロール」を一部であってもユーザの手に取り戻す。いや、これは楽しいことになりそうだ。そう簡単にはならないと思うけど、そうした可能性を感じさせてくれるだけでもこのApple TVというデバイスは楽しい。