Take the Red pill
2016-04-28 07:17
現実に対峙するというのは難しい。特に名乗るときに、会社名をその一部としているような人には。
Teslaの新型に対する予約がすごいペースのようだ。
ゴーン社長は、リーフ発売からほぼ半年後に当たる11年6月、16年度までに仏ルノーと合わせEVを累計150万台販売するとぶち上げた(もう誰も覚えていないだろうが)。目標と現実との乖離(かいり)はあまりに大きいが、累計150万台はテスラの方が先に到達しそうな勢いでもある。
モデル3の好調な受注を目の当たりにして、日産の中からは「尖ったデザインを採用するなど、個性的なEVの商品化を検討した方がいいのかもしれない」(日産首脳)という声さえ漏れる。
そもそもその「好調なモデル3」はまだ完成版が存在してすらいない。なのに今や電気自動車の先駆者日産や、GMは忘れられたも同然である。私が日産の人間なら
「テスラなんてクソだ。電気自動車に関しては日産には素晴らしい技術と実績がある」
と力説し、そしてよくて冷笑を受け取る。ほとんどの場合無視される。
話を少しそらす。
元三菱重工の社長、相川君がこんなことを言っているようだ。
「買う方もね、あんなもの(公表燃費)を頼りに買ってるんじゃないわけ」
「実際に乗っとる人はそんなに騒いでないと思うんだけどね」
相川君はどこかドナルド・トランプに似ている。一見無責任な放言をしているようでありながら、その言葉には建前を超越した現実が見え隠れする。真面目な日産の人にはむづかしいことだが、いい加減現実を見た方がいいと思うのだ。
燃費やら、環境にいいやら、とかいう理由で車を選ぶ人間なんて、一人もいない。
ディカプリオがCMでそんな戯言を言っていたが、彼が気にしているのは地球環境ではない。「こんなに環境に気を使う俺ってスゲー!」である。
Teslaがなぜ売れるか?それはTeslaだから。何か新しく、すごいものだから。そして買う人間は「なんかすごい車に乗っている俺スゲー!」と言いたいのだ。地球環境がどうだとかどうだっていいんだよ。「個性的な車を検討したほうがいいのでは」とか寝言を言っている場合じゃない、、というか寝言しか言えないから日産で偉くなれたんだろうけど。そしてそういう妄想の世界に生きている人たちはこんな現実を見つめることもできない。
これに対し、日本勢に限らず自動車メーカーはごく最近まで、自動走行システム作りに消極的だった。理由は明快。自動走行システムは、事故や渋滞を減らす半面、壊れない車を増やすことになり、自動車の買い替え需要を減少させかねないからだ。
引用元:「次世代車開発競争」このままではニッポン敗北の予感… 30兆円規模の市場を作るというけれど (現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
どっかの先生が言っていたが、国内の新車販売台数と、国内の自動車事故の件数はほぼ等しい。つまり自動車産業というのは自動車事故なしにはなりたたない産業なのだ。それゆえ彼らは自動車事故を減少させる技術革新には反対する。
何度も書いたことだが、私は既存の自動車会社が大嫌いだ。私の脳が活動を停止するまでに彼らが床の上のゴミのようにこの世から一掃されるところを見たいと思っている。