バカになる、とバカになれ
2016-10-20 06:56
最近将棋のファンである。自分はとっても弱いのだが、見るのが楽しい。PCソフト同士の対戦には全く興味がないから、人の物語が興味深いのだろう。
今回は羽生善治という将棋界の永世鬼畜眼鏡に、7大タイトルのひとつ「王位」の座をかけて木村一基八段という将棋の強いおじさんが挑戦した大会でした。7番勝負でここまで3勝3敗の五分。羽生さんは今日が46歳の誕生日。かずきは43歳。年齢だけで見れば大学の先輩後輩くらいのわずかな差ですが、タイトル保有歴は96期対0期という悪魔的な差があります。ちなみに将棋のタイトルは1期でも取れれば十分に歴史に名を残せる大棋士です。ここで一度羽生さんという悪魔について「悪魔じゃん」という認識を改めてください。
引用元:羽生善治とかいう鬼みたいな将棋の天才と木村一基という愛すべき将棋の強いおじさんの話:たろちんのブロマガ - ブロマガ
将棋はPCのほうが強いとか全くどうでもいいことである。100m走るならバイクのほうが早い。計算だってコンピューターのほうが早い。そんなことになんの意味があるのか。
将棋を生業としている人にもいろいろな人がいる。プロ野球に比べれば、知性を感じる人が多いように思うのは多分錯覚ではあるまい。とはいえやはりどの世界にもバカはいる。
私は、連盟から上記疑惑を持たれたので、平成28年10月11日及び12日において、連盟からの要望がなかったにもかかわらず、自ら保有するノートパソコン2台、デスクトップパソコン2台、スマートフォンの全アプリを撮影した画像を提出しています。これら資料を精査してもらえれば、私の身の潔白が晴れることだと信じていました
弁明したい気持ちはわかるが、このコメントは自分の「違反行為」を立証したも同然である。アプリを撮影した画像など提出してなんの証拠になるのか。というかそんなものを提出するということは、自ら疑惑を証明したに等しい。(連盟からの要望がないのはあたりまえだ)
出てきた情報からの推測だが、100%黒の証拠はないがいろいろ証言は上がってきている。週刊誌もかぎつけたらしい、であれば竜王戦に出すわけにはいかない。別の理由で出場停止にするから、3ヶ月大人しくしてろ、ということだったのではなかろうか。
現実に直面している人間が下す苦渋の選択、と言うやつである。悪魔の証明がどうとか推定無罪がどうとかいっている人間は競技場に立ったことがない人間なのだろう。
でもって「将棋バカ」はそれが理解できなかったらしい。ホームランをたくさん打っても、誰もが憧れる将棋のタイトルを獲得しても実生活で賢明に振る舞えるわけではない。うがった見方をすれば、こういう騒動が起きるのも「人間のストーリー」としての将棋の楽しみ方ではあるか。