接続の終着駅
2016-12-22 07:32
先日大学構内になるゴミ捨て場所のようなところを通りがかった。PC-9801RXとかいうパソコンがすててあり、背面にはいくつもの「接続コネクター」が存在している。そのうちのいくつかは幅5cmもあろうかという偉大な代物。あれはプリンタ接続用のパラレルポートとかいったかな。
Macの状況は伝統的にそれよりましだったが、それでもSCSIなる巨大なコネクタから逃れることはできない。それに接続を切り替えるときには電源をOFFしなければならなかったのだ。未だにUSB HDを接続するときそのときのことがふと頭をよぎる。
USBの登場により話はだいぶ簡単になった。とはいえApple原理主義者だから一時はFireWireに希望を託したこともあった。まもなく「シリアルポート全盛時代」を迎える。
しかし問題は常に存在している。まず誰だこのUSBを設計したやつは、というくらいに上下の区別が面倒。おまけにminiだのmicroだのにたような大きさの規格がいくつも存在している。ディスプレイのほうは少しずつ動いている。VGAは長らく統一規格として君臨していたが、これには「巨大」というディメリットがある。HDMIはそれより多少マシだが、幅は同じくらい大きい。建前上Display Port+アダプタで対応できるはずなのだが、ただのDisplay Portとサンダーボルト兼用のがあると話はややこしくなる。最近HDMIしか提供しない勉強会も増えてきた。
こうした状況はThunderbolt + USB-TypeCの登場によりようやく終わりを告げるのかもしれない。特にプロジェクターが全てUSB-TypeCを備えるようになるまであと10年はかかると思うので、アダプタは存在し続けるだろう。しかしそれも、プロジェクタを提供する側がアダプタを提供してくれるようになるかもしれない。
しかし問題はまだ残っている。親愛なるAppleのLightningコネクタだ。
妄想するのはただだから、Macを変え、iPadをかえ、周辺機器を買い換えとあれこれ考える。新しいMacをみれば、ポートがUSB Type-Cになるのは明白。もうそれでいいじゃないか。(実は今度はケーブルという厄介な問題が生じるのだがそれは問わないで)外付けハードディスクも何もかもUSB Type-Cにしてしまおう!ところがそこに厳然としてLightningが存在する。iPhone/iPadを所有している限りそこから離れられない。
といったところで、こんな記事を読む。
That might suggest that Lightning will hang in there for another year. But I don’t think it will be longer than that – and I’d say there’s at least a chance that USB-C will take its place in 2017.
引用元:Opinion: Will Apple switch from Lightning to USB-C for future iPhones, and if so, when? | 9to5Mac
USB Type-Cは確かにLightningより少し厚い。しかしディメリットはそれだけ。LightningでできることはUSB Type-Cでなんでもできる。であれば果たしてAppleはそこにしがみついている必要があるのだろうか?と問いかけている。もっともだ。
こうした「標準の切り替え」はいつも難しい。そしてAppleは必要だと自らが考えれば断固としてそれを実行する。冷静に考えれば、それは「起こるか起こらないか」ではなく「いつ起こるか」の問題のように思える。
さて、我々はUSB Type-Cによる「大統一」を見ることがあるのだろうか。起こるとすればそれはいつ頃なのだろうか?