コンサルタントの嘘

2016-12-07 06:57

何事も過度の一般化は間違っている。コンサルタントと名刺に書いてある人もいろいろな人がいる。G.M.ワインバーグだってコンサルタントだ。

しかしその「ラベル」特有の行動様式はやはり笑いのタネにしてもいいのではなかろうか。2年前に南場はこう言っている。

――最近ではキュレーションメディアを買収されました。キュレーションメディアは、画像とか映像をアグリゲーションで拾ってきます。コピーライト(著作権)の問題についてはどのようにお考えですか。

それは最も重要な課題です。一番そこを気を付けています。(買収した企業は)我々のような一部上場企業ではなかったところですので、同じスタンダードではオペレーションをしていませんでした。もちろん、そこを変えてもらっています。そういう方向で大きく変更をかけています。十分に意識しています。

引用元:南場智子さん「プログラミング教育で日本からザッカーバーグを」【DeNA創業者】

今となっては「どの口でそれを言うか」という内容だが、コンサルには迷いがない。あなたの指摘した問題は十分に理解して適切に対処しています。私は賢いのです。

ようやく露わになったDeNAの本性についてのコメントを読んでいると「南場様がここは出馬すべきときではないか」といったものを目にする。私は南場こそがDeNAそのものだと考えている。口では美しい理想をペラペラと述べるが、結局金儲けしか考えていないのだ。

 「『メルカリ』や『スマートニュース』といったスタートアップ企業が成長する中で、DeNAは新規事業の立ち上げが、うまくできていないという事実がありました。(買収後に)グレーから白にしていかなければいけないと思う一方で、成長も維持しなければならない。スタートアップの良さも残さなければ、当社に買収されずに独自に成長した方がよかった、となりかねない。今思えば、そのバランスの取り方を間違えたというのが、私の反省です」

 「これだけゲーム事業が落ち込んでいる中で、焦りやプレッシャーがないと言えば嘘になります。その中でバランスを失い、やり方が間違っていたことがあったのかもしれません」

引用元:「焦りはあった」、守安社長吐露:日経ビジネスDigital

南場が「一番こそを気をつけています」といった問題はお経で、つまるところゲーム事業の落ち込みをカバーする金儲けにしか興味はなかった、と。


唯一、救いがあるとすれば、それは過ちを率直に認め、戒め、改善してきたというDeNAのDNAだろう。SNS(交流サイト)が援助交際の温床となってしまった際、DeNAは業界で率先して撲滅に動いた。ソーシャルゲームで「コンプガチャ」が問題になった際もDeNAは大手で最初に撤廃を表明した。

引用元:「焦りはあった」、守安社長吐露:日経ビジネスDigital

記者は優しくこう書いているが、別の書き方をすれば

「社会問題化するまでは放置しておき、儲けるだけ儲ける。問題が露わになったら謝って、また別のグレー領域を攻める」

のがDeNAのDNA。この記事に乗っかる形でかけば、これでもう3度目である。今の経営者がいる限り彼らは何度でも同じことを繰り返す。

だから守安君、今すぐB to Cから手を引き、高級SIerになりなさい。岩田社長は正しかった。君たちはB to Bで良識ある企業のバックエンドを担当すべきなんだよ。