Windowsの戦いはこれからだ!
2016-12-02 06:46
別にMicrosoftに限ったことではないが、賢人があまた存在しているはずの大企業がおかしなことをやるのは、いつも興味深い。
MicrosoftのOS「Windowsシリーズ」にはPCのさまざまな設定を行う「コントロールパネル」というメニューが長きに渡ってありましたが、最新の「Windows 10」にはコントロールパネルに加えて「設定」という項目が追加されています。この2つのメニューについて、Windowsの関係者が将来的に統合する可能性を明らかにしました。
Windows8はひどい代物だった。本当にこれでユーザテストをやったのか、と聞きたくなるような。どんな結果がでようと
「いや、PCは全てタッチ対応になる!」
というシノフスキーの一言でおしまいだったのだろうと想像する。でもってそのシノフスキーが追い出された後のWindows10は確かにまともになった。
しかし
何かやろうとすると「設定」と「コントロールパネル」の両方と格闘することになる。きっといろいろ歴史的な経緯があり、
「コントロールパネルと設定の統合」
のような「ユーザビリティ上の問題も些細な小さい問題」には誰もリソースを割く判断ができなかったんだろうな。なんとかとかんとかの統合、というのは一見すっきりしているようでありながら、作る側にとっては悪夢になるようなことが多く、かつ(作る側から見れば)メリットも少ない。だって機能はちゃんと存在しているわけだし。
かくして作る側の悪夢は、ユーザにとっての「イライラ」に変換される。こういうのを「企業文化」というのだと思う。
「論理的に正しい判断」
は実はいくつも存在している。それのどれを選ぶのか。AppleだったらSteve Jobsなり、誰かが「誰だ、このクソインタフェースを作ったのは」と言えば、問答無用で統合される。「統合」というのはトップダウンでしか行えないものではなかろうか。
Windowsからコントロールパネルがなくなるまで、ユーザが「あれ、これの設定って”設定”ではできないの?」と頭をかかえなくてもよくなるまで何年かかるだろう。ナデラは有能そうだが、あまりこうしたことに関心を持っているとは思えない。そしてそれはMicrosoftがいかに「すごい製品」を作ろうが、ユーザから愛されない理由の一つなのかもしれない。