歳を重ねてレベルがあがること
2017-01-11 07:09
大学関係の「方法論」を二つ目にした。
そのうえで、私の研究室運営ポリシーは「突出した個・才能を見出し、飛躍的に伸ばす」ではなく、「ひとりの落ちこぼれも出さずにある程度高いレベルまで上げる」としています。
原監督が、自らプレゼンして、監督に就任した際のうたい文句は「5年で出場、7年でシード、10年で優勝争い」だった。
引用元:青学・原監督に学ぶ「10年で超一流になる法」 | 決断筋を鍛える | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
中村さんの研究室運営方法を見ていると、自分で研究室を持つまでに中村さんがいろいろ見聞きしたことを元に「これはまずい。どうすればよいか」と常に考えていたことが伝わってくる。世の中にはいろいろな先生がいると想像するが、これだけ「学生のためになるにはどうしたらいいか」を考える人がいるというのは良いことなのだと思う。思えば私の担当教官はいい人だったが、研究室運営に関しては何もしなかったな。
さて箱根駅伝でおなじみの青学の原監督。こちらも興味深い話題に満ちているが、中村さんと共通するのは
「自分があれこれ旗振るのではなく、学生に考えさせる」
という点。そうした点から両者について考えるのも興味深いのだが、私が面白いと思ったのは
「学生で構成される組織で、年を経てよくなるとはどういうことか」
という点。学生さんはどんどん入れ替わる。ではどうして歳を経ると改善が累積されていくのだろう。
思うに、教官なり監督が学生に触れる時間よりも、学生同士が触れ合っている時間のほうが圧倒的に長い。それゆえよい文化ができるとそれが学生同士で伝わっていく。後輩はその文化を改善する、とかそういうことなのではなかろうか、と想像するのだが。
書いていて思った。IT系というかテック系の企業というのは人の入れ替わりが激しい。その中でも企業としてのカルチャーは保持するだけでなくよくしていく必要がある。であれば、IT系企業は伝統的な終身雇用を前提とした大企業より、大学のやり方に学ぶ必要があるのではなかろうか。