ヤハウェ=トランプ

2017-01-17 06:48

最近「聖書を客観的に読んだ」本を読んでいる。そのあとインターネットで読める聖書の原文を読んでみると、確かにそう書いてある。

何が言いたいかといえば「ヤハウェの人でなし」である。(神様です)戒律を守っていれば保護してもらえる。そうでなければ殺される、とか言った話ではない。戒律を守っていてもちょっと不満を述べたり、香を間違って炊いた(と推測される)だけで首を切られる。たまには肉が食いたいといえば、一ヶ月死ぬまで肉を食わされる。無茶苦茶である。

読んでいてヤハウェに近いのはスターリンだと思い当たった。大粛清とか言葉は重々しいがつまるところ身内の大量無差別殺人である。しかもその基準がさっぱりわからない。あるいは会社の中もこれに似たものかもしれない。有力者に媚びへつらっていれば出世する可能性は高いがそれでも気分次第でどこかに飛ばされたりする。今働いているのはすごい会社に決まっている。だからアンケートが回ってくれば「ここは地上の楽園です!」と回答する。おや、こんな時間に誰か来たようだ...

読んでいてつくづく感じるのはキリスト教とかユダヤ教というのは

「ヤハウェが立派な神だから敬愛する」

ではなく

「ヤハウェがどんな無茶苦茶なことをしても、神だから愛さなくてはならない。理不尽な理由で大事な息子の首が転がっても、愛さなくてはならない」

という信者の無限の愛である。結婚式の説教では神が愛を示すというがそれは大嘘。愛を示すのは信者の方だ。スターリン治下のソ連もそんな具合であったに違いない。スターリン万歳と叫ばなければ殺される。だから愛するしかない。

さて

話はトランプである。選挙戦中から「致命傷」を何度もおったはずのトランプであるが、選挙後もあれこれやらかしている。

事の発端は、ルイスが先週13日、NBCのインタビューでトランプを「正当な大統領とは認めない」と発言したこと。「この男はロシアの協力で当選し、クリントンはロシアに潰された」「フェアではない」と、ルイスは言った。

 これに対しトランプは翌日、ツイッターで反撃した。「(ルイスは)いつも口ばかりで、行動や結果がついてこない」とか「(犯罪だらけの)自分の選挙区のことを心配したほうがいい」などと、いつもの調子でやり返したため、ルイスを英雄視する議員やメディア、市民の間で怒りが広がった。

引用元:トランプ大統領就任式ボイコット続出、仕掛け人のジョン・ルイスって誰? | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

私はここにトランプとヤハウェの共通項を見る。つまり米国内にはトランプ教が存在していており、有権者の半数近くはそれに入信している。

「立派な人だから大統領に選ぶ」

のではなく

「トランプ教の教祖だから大統領に選ぶ」

人がたくさんいるのだ。それゆえ例えばヒラリーがやったら間違いなく致命傷になるようなこのような無知ゆえの暴言をしてもなんのダメージも負わない。ヤハウェが気まぐれでイスラエルの民を殺戮しても唯一絶対の神として君臨し続けたのと同じように。

ではトランプ教とは何か?

それは小学生が考える荒野のガンマンのようなものではないかと想像する。悪い奴に手当たり次第発砲し、ちょっと悪いことをしてもニヤリと笑ってすませる。それが神の姿だ、という宗教がアメリカ人の心の奥底に存在しているのではなかろうか。

このトランプ教というのは「密教」なので誰もその信心を公に語ったりはしない。隠れキリシタンのようなものである。皆オバマの写真の裏にトンラプの写真を飾っている、とか妄想ははてしなく広がるのだが本当のところはトランプに投票した人間に聞いて見ないとわからない。