The art of story telling
2017-02-20 06:52
Pixarの人が教えてくれるストーリーテリングのコースをみはじめている。
面白い点がいくつかある。ある人は「俺はウォルトディズニーやミヤザキみたいにすごいストーリーをがんがん思いつくといいなと思っていた」とかそんな言葉がある。何に驚くといって、この人はウォルトディズニーと宮崎駿を同列に並べているのだ。
もう一つ面白い点。この動画にでてくるストリーテラーはみな
「子供の頃、ひたすら絵を描いていた。」
と言っている。彼らは絵を描くことでお話を作っていたのだ。ここから何がわかるか?「新しいものを考える」というのは先天性の病気なのだ。
松任谷:だから、曲とか詞を書くっていうのは、もう生活、生理、いっしょだから、食事したり歩いたりすることと。言われる前から書いてるのよ、人が止めようと、勧めようが、勧めまいが。自分の欲求として、もう幼い頃から作っちゃっている。もちろん、ある日突然、書きたくなって、自分で書いたものを、自分の言葉を歌いたくなって、ひらめいちゃって、ってことはあるかもしれないけど、書いて歌うようになりたいんです、って言っているようだったら、書かない方がいいと思う。
不思議なことだが、このことに言及する人は少ない。会議室に人間を閉じ込め、付箋紙を持ち込めば新しいアイディアが出ると思っている。
私はここで「新しいものを考える」のは病気だと言った。才能ではなく。なぜかといえば、世の中に(宣伝とは真逆だが)新しいものなど滅多に必要とされていないから。それどころか多くの場合「新しいもの」は邪悪で余分なものとみなされる。なのに不幸にして先天的に「新しいものを作る」病気にかかっている人は何か新しいことを言わずにはいられない。常に遅刻してくる人間と同じく、これは病気なので治らない。
もう一つ考えている点。
ピクサーのブレイントラストの実例を読んでいて「物語にはその物語特有の文法がある」ということにはじめて気がついた。例えばスターウォーズ(本編)ならば、どんなに銃弾が飛び交っていようと主人公たちは絶対に死なない。私や私の息子がローグ・ワンをみて驚愕したのはその文法があっさり破られたのも一つの理由だ。
そして
ストーリーテリングとはプレゼンテーションにも相通じる話である。プレゼンとは事実を羅列することではない。ストーリーを語ることなのだ。というわけで、執筆中の
「プレゼンテーション失敗の本質」
にそうした要素がはいる、、、ことでしょう。いつの日にか。