テレビに金を払う人たち

2017-02-27 07:04

最近こんな文章を読んだ。

新聞、雑誌、テレビ、ラジオのマスコミ4媒体広告費は、前年比99.6%の2兆8596億円。このうちテレビメディア広告費(同101.7%)とラジオ広告費(同102.5%)は好調でしたが、プリントメディアである新聞広告費(同95.6%)と雑誌広告費(同91.0%)は前年に届きませんでした。

引用元:「2016年 日本の広告費」解説―拡大するインターネット広告と堅調なテレビメディアで5年連続のプラス成長 - 電通報

非常に意外に思ったのは、テレビの広告費が「増えている」ことである。探してみるとここ30年こんな推移を示しているようだ。

広告費推移

引用元:30年近くに渡る広告費推移をグラフ化してみる

リーマンショックで凹んだとはいえ、今の広告費は1988年ごろより2割程度増えていることになっている。

これがどうしても理解できないのは、私の実感とあっていないからだ。当時はテレビを見た。今はNHKしかみない。(奥様は除くが)それは私の感覚だけではなく、数字で裏付けることができる。

視聴率推移

引用元:主要テレビ局の複数年に渡る視聴率推移をグラフ化してみる

このグラフは1997年以降だが、総視聴率はじりじりと下がってきている。なのに広告費は増えている。これはどういうことなのか。

電車の中でふと気がつくと、ほとんどの人がスマホを見ている。昔は漫画読んだり、夕刊紙読んだりした人がいたものだけどなあ。新聞によっては電車の中で読みやすいように折り方を工夫した紙面を作ったところもあった。

であるからして新聞の広告費が順調に減少しているのはわかる。テレビだけ横ばいですんでいるのはどういう理屈なんだろうね。私の何度かにわたる(願望に曇った)予想に反し、テレビ業界は未だ生き続けている。どっかで決壊がおこるのか、このまま誰もみないけど広告費だけは稼げる不思議なメディアになるのか。