VR信者にみかけがちな馬鹿げた言明
2017-02-16 07:28
私は狂信的なApple原理主義者である。であるからして他の原理主義にも寛容であるべきだし、そうだと自負している。
しかし
私は自分の頭が狂っていることをある程度自覚している。それを自覚していない原理主義者と会話するのは不毛だと思うことが多い。例えばこんな言明だ。
また自身の生活の中でも気づくこともあって、我が家にはテレビがないんですけど、VR機器で動画を見る体験は80インチくらいの大型サイズのテレビを見ているのと同じような体験ができるんです。
80インチのテレビを買うと数十万円かかってしまうと思いますが、これなら大金をかけずに同じような体験が出来るので、それも魅力の一つだと思います。
あのねえ。
目の前に画面置けばコスト安くて大型画面が見られる、なんてのは10年前からわかってることなんだよ。製品もいくつもでている。最近だとこんなもの。
120型サイズの大画面が楽しめる、フルHD入力対応のヘッドマウントディスプレー「高画質ウェアラブルフルHD対応モニター EYE THEATER」がサンコーから発売。サンコーレアモノショップ秋葉原総本店にて、2万4800円で販売中だ。
10年前に比べると価格はすばらしく下がっている。なのに誰も使わないでしょ?「サンコーレアモノショップ」でしか扱われないでしょ?なんで?
とか指摘しても、原理主義者はむにょむにょ言うだけで何も意味があることを言わない。信者は確かに必要だが「でも現実をちゃんと見ようね」という人が一定数いてもらわないとそれはただのバカな群れになってしまう。
今のVRは一瞬だけつけて「わーすごい」と喜ぶハナのテクノロジーデモにすぎない。誰も継続的に使わないのだ。そもそも多くの人はVRそのものに興味を持っていない。米国発のニュース。
Facebook is closing around 200 of its 500 Oculus virtual reality demo stations at Best Buy locations across the US
引用元:Facebook closing 200 Oculus VR Best Buy pop-ups due to poor store performance - Business Insider
Oculusを買収したFacebookは家電量販店であるBest Buyに設置していたVRデモの4割を廃止するとのこと。ホリデーシーズンにいくつか売れただけで、担当者が1日中一回もデモをしなかった日も多いとか。
高価でかさばり、ヘアスタイルを無茶苦茶にするヘッドマウントディスプレイをつけてさえも皆がやりたがるコンテンツはなんなのか?誰もこの答えを見つけていない。いや、それはすでに世界のどこかで見つけられていて私が気がついていないだけかもしれない。
しかし
今VRがどうのと騒いでいる人間にこうした疑問をぶつけても、ろくな答えが返って来た試しがない。なんというかあれだね。にこにこして
「わーすごいねー」
と言ってその場をそっと立ち去るのが正しい大人のやり方なのだ、といい加減いい歳だから気がつこうよ。