日本が驚くべきニッポン
2017-04-07 07:35
先日こんな「お国謹製」の広告を知った。
引用元:世界東京化計画。世界6つの主要都市を東京っぽくしてみたらこうなった
現実の日本はこんな姿である。さらに、街の様相だけではない。
アメリカ
中華圏
日本
これのどこに「余白・間の美学」「不足の美」があるのかぜひ冒頭の言葉を並べた人たちに聞いて見たいものだ。
こうした「ポスターの傾向の違い」は日本と海外の美的感覚の違いによるものではない。
「受取手にとってどうか」
という視点を完全に欠き
「作り手担当者の都合を寄せ集めた」
のが東京の街であり、日本の映画ポスター。これは「部品は作れるが、最終製品を作りあげることができない」「社員は真面目で優秀だが、経営者が無能」(個別の問題を考えることはできるが、全体の問題を作り上げることができない)という日本の問題の縮図でもある。つまり経産省こんなパンフレットを作るのなら、まずそれを自分たちで読み、現実との乖離について思いを巡らせるべきなのだ。
いや、頭のいい官僚のことだから、そんなことはとっくにお見通しでこれは国内に向けたパンフレットなのだろう。日本は歴史的に
「俺たちすごい」
と思い上がっている時にはろくなことをせず
「全然ダメ」
と後ろ向きになって開き直った時に成長している。そうした「遠回しの絶望感」を与えようとした、とでも解釈しておこうか。