「正しいこと」の意味
2017-07-19 07:30
先日某研究会で「情報の信頼性評価を支える批判的思考と情報リテラシー」という講演を聞いた。日本の選挙について
「政治に関する基本的な知識と、支持政党の関係を調べたら、公明党支持者だけダントツで知識の点数が低かった」
という結果が紹介されていた。彼らが「間違った政治的”事実”」を教え込まれているか、あるいはハナから何も調べずに「とにかく公明党支持」をしているのかが興味深いところだが、おそらくそれ以上は誰も突っ込めないのだろう。
そうやって「何も考えず党のいうことに従う」人が政権を1/4くらい握っているというのが我が国の実態。これだけでも十分気が滅入る結果だが、やはり自由とデモクラシーを掲げるアメリカは一味違う。
いい加減な訳:トランプに投票した人のうち、ドナルド・トランプ・Jrがトランプの選挙支援に関連してロシア人に会ったと考えている人は45%。32%はそんなことは決して起こっていないと考えている。only 45% of Trump voters think Donald Trump Jr. met with Russians last year to discuss their offer to help his father win the election.
And 32% say it didn’t happen at all.
This is after Donald Trump Jr. already admitted publicly that he met with the Russians, and Donald Trump Sr. tweeted the fact that his son met with the Russians.
これはトランプJrが公にロシア人と会ったと認め、トランプ大統領自身が、Jrがロシア人と会ったとTweetした後の調査での結果である。
大統領も本人も「ロシア人にあった」と認めているのに「そんなことは起こっていない」という人が32%もいる。つまりこの32%の人間はトランプの発言すら信じていない。つまり彼らと彼女たちは「自分が信じたいものを信じる」こういう人間の1票も、どんな問題についても、両方の意見を批判的に吟味し、慎重に考慮した上で自分の意見を決める人も一票。全く同じ扱い、というのが民主主義である。
こうなると「批判的思考」などというものは民主主義を考える上で「悪い冗談」としか思えなくなってくる。今の段階でもトランプの支持率は30%を上回っているようで、誰が支持しているのかと不思議に思っていたが
「何があってもトランプを支持する」
という人間の数は私が思うよりはるかに多いようだ。
世の中の形がこうなっている、という事実を、私のような理屈っぽい人間はすぐ忘れる。何度も書いているが、私はトランプが再選されても驚かない。