スポーツで心身ともに健康に

2017-07-28 07:32

私が年をとったせいか、あるいは世の中が変わったせいかはわからない。子供の頃にはわりと無邪気に「スポーツをすると心身ともに健康になる!」と聞かされた気がする。そして今ではそれが都市伝説の類であることを知っている。

 米ボストン大学(Boston University)の研究チームが25日の米国医師会雑誌(JAMA)に発表した論文によると、研究のために死後に脳を提供した元NFL選手111人のうち、110人の脳に慢性外傷性脳症(CTE)の顕著な徴候が認められたという。

 CTEは、記憶障害、めまい、うつ病、認知症などの症状を引き起こす。こうした症状は、選手が引退してから何年も経った後に現れる可能性がある。

引用元:亡くなった米NFL元選手、99%に脳疾患CTEの徴候 研究 (AFP=時事) - Yahoo!ニュース

アメリカでの高校生活は映画でしか知らない。しかし今だに「フットボールプレーヤー」というのは花形のようだ。高校で活躍し、大学に推薦入学が決まり、NFLにドラフトで選ばれ、、というのは一つのAmerican Dreamなのだろう。そして引退した後遅るべき高確率で「しっぺ返し」がやってくる。

こうした報道がなくても、引退したNFLプレーヤーは自分の孫を抱くことができな、と何かで読んだ気がする。つまり孫ができるころには様々な後遺症で赤ん坊を抱くことすらできなくなっている、というのだ。

しかし

子供の頃からTVで散々NFLやCollege Footballをみていれば「自分も是非プレーしたい」と思うのは当然のことのように思う。我々が毎晩プロ野球をTVでみて、公園でバットを振り回していたように。

日本だと相撲取りにこういう問題があってもよさそうだが、あまり聞いたことはない。そこまで生きていないのかもしれない。

こうした運命を知っていてもアメリカでフットボールをやる高校生の数はそう減っていないとも聞く。自分が道を決めたなら、そこでできる限りの力を世に問う。そうしたことの是非について私は何もコメントできない。

ふと自分が以前「ミリオンダラー・ベイビー」に関して書いたことを思い出す。

「人は皿を洗ったり(もう一つ忘れた)しながら死んでいく。I never had a shotと思いながら。しかしShe had a shot」

have a shotだかtake a shotだかよく覚えていないが、これは日本語にはない表現だと思う。どうやって訳せば良いのか(字幕を観るのを忘れていた)自分の力を世の中に問うこと か。私が愛するCheersで主人公のSam が言った I had my day under the sunとも関連する意味だろう。

引用元:映画評

Did I have a shot?