宗教趣味
2017-08-03 07:23
共産趣味なる言葉があるのを知ったのはだいぶ前のことである。共産主義に傾倒する気はまるでないが、そうした人たちを観察するのは興味深い。というわけで最近私は「宗教趣味」にはまっている。TEDではある人がこんなことを言っている。
私たちは聖なる宗教にたち戻り 全ての宗教に 暴力や原理主義を正当化する材料が 含まれていることに気づきました また共感や共存、優しさを 正当化する材料も 同時に含まれていました 誰かが憎しみや復讐の教えとして 経典を読む時に 私たちはその同じ経典から 愛や赦しの教えを 受け取ることも可能です
この人はユダヤ教の人だが、正直だなと感心する。私は旧約聖書と新約聖書の解説本と一部日本語訳を読んだだけだが、あの憎しみと妬みと差別と殺戮に満ちた文章の塊から
「ありがたい教え」
を抽出する努力には敬意を払わざるを得ない。多分彼らの努力をもってすれば、広辞苑を経典にすることなどたやすいことではなかろうか。
というわけで、ほとんどの人が経典を読むことなく、そこから各宗派が適当につまみ食いした言葉を頭から信じ込む。それゆえ喧嘩が絶えない。
「オーノー! 動物を殺して食べるなんてとんでもない。それなのに確か、ゴーリーさんは以前の座談会で、『インドの神様は日本までは見えていない』などと発言していました」
ーーそうでした!
ゴーリーさん
「はい言いました。今でも見えてないと思ってます。全然見えてない。日本の家の中ではさすがに見られてるかもしれないから肉は一切食べないけれど、家を出ちゃえば全然大丈夫。肉ばかり食べています」
牛でも豚でも好きなもの食えばいいと思うんだけどね。
※「ハラール(ハラル)」とはアラビア語で「合法の/許された」の意だが、ハラール(ハラル)フード認定機関には世界的な統一基準がない為、国や機関によって審査内容に差があるという問題もある。
お墨付き機関の意見が食い違う、とのこと。もう何がなんだかわけがわからない。仮に「統一見解」をだそうとすればまた殺し合いがおこるからやめてほしい。というか、もうこの時点で根本的に何かがおかしい、と気がつかないのが宗教というものである。観察しているぶんには面白いんだけどなあ。