日本のビルに飽き飽き

2017-10-23 07:22

去年の今頃、バルセロナにいた。カンファレンスにでていたのだが、その建物、そして同じエリアに立っている建物の美しさに驚いた。

そして毎日同じようなビルを眺めて暮らしている。新幹線で京都に行くと、京都駅に近づくにつれ屋根付きのマンションがちらほら見える。私の知る「変化」はあれくらいだ。

日本の大企業がこの世の春を謳歌していたバブル時代。日本企業は奇妙なことに金をつぎ込んだ。景気循環に伴うバブルが避けられないとしたら、せめてこういうものを残して欲しかったと思う。

apple store at Chicago

引用元:A Photo Tour of Apple’s New Flagship Chicago Store

これは本当に驚くべき建築物だ。私のような素人がそう思うのだからその道の人がみたらどう感じるのだろう。そもそも柱というものが2本しかない。(細いものが2本見えるが)周りは全面ガラス張り。

これは間違いなく、シカゴの観光名所になる。というか私がシカゴの近くに寄ることがあれば、何か理由をつけて必ずここに行く。

あまりにも美しいその外観を見ていると、「シカゴで暴動が起こったらどうするのだろう」と心配にもなる。誰かスプレーをもった不届きものがガラスに何かを吹きかけるかもしれない。

そう考え始めれば

「やっぱり、従来のビルにしよう」

と普通なら考える。そうは考えずに実行してしまうところが今のAppleという会社なのだと思う。

これから日本の人口は減って行くと聞く。ならばもっと土地を潤沢に使い、美しい建築物ができてもいいのではないか。綺麗な庭があり無理やり3階建ではない建築物ができてもいいのではないか。日本の建築が直方体ばかりになったのはここ数十年のことだと思う。ならばそんな「伝統」はさっさと捨てればよいのに。