寂しさのつのる季節
2017-10-05 07:19
10月なので衣替え。私もようやく「上着を着た方がいいのではないか」と思いだす。鼻水が止まらない。
先日カーズ・クロスロードという作品をみた。内容としてはまあゴミである。しかしそれに時間を金を無駄にしたがゆえの怒りではなく、寂しさを感じたのはピクサーが本当に終焉を迎え、もう復活することはないと悟ったから。
あれほどまでに質の高い作品を連発していたピクサーは本当に死んでしまった。そのことに驚き、怒りを覚えてから数年。今残っているのはかつての思い出とすばらしい作品だけ。
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SONYについても、怒ったり驚いたりしている時期はとうの昔にすぎた。しかし今朝NHKニュースにでていたこの製品はどうだろう。
ソニー初のスマートスピーカーは、アップルに対する「会心の一撃」となる
ソニーがGoogleアシスタントに対応したスマートスピーカーを発表した。デザインはアップルが年内に発売する「HomePod」に似ており、同じように音質を重視している。激戦市場における「注目の一台」になるか。
PHOTOGRAPH COURTESY OF SONY
こういう媒体はおそらく、金をもらってある製品とかサービスに関して記事を書くことがあるのだと思う。これを渡されたライターは叫んだに違いない
「こんなAppleのコピー製品どうやって褒めろっていうんだ!」
文章からは鬱屈したライターの叫びが聞こえるようだ。
「デザインはアップルが年内に発売する「HomePod」に似ており、同じように音質を重視している」と書いた記事に「アップルに対する「会心の一撃」となる」という表題をつける。ああ、ライターは辛い。
もちろんSONYの人は頭がいいから、「これはAppleに似てるんじゃない。開発時期は平行していたから、偶然の一致だ」とか言い訳は万全だろう。うん。確かにこっちのほうがはるかに金属部分が多いよね。
しかもコア技術たる音声認識はGoogleのそれを借用している。これがかつてあれほど輝いたソニーの現在の姿。せめて負け覚悟で、自分でなんとかするとかさ。
橋本氏 : 認識の精度や返答速度についてはユーザーの皆様からもご意見をいただいておりまして、いままさに改善を進めているところです。また、おっしゃる通り男性の声の方が認識しやすく、女性や子どもの声はトーン的に拾いきれていないところがあります。
これらはハードウェアではなくソフトウェアによって改善できます。まだまだチューニングしきれていないところがありますので、さらにパフォーマンスも上げていきます。そういったところも含めて、先行体験版の利用者の皆様には、Clovaが徐々に良くなっていくところを体験していただきたいですね。引用元:LINEの音声AI「Clova」は“未完成”--AI統括・橋本氏、CTOイビン氏に聞く - CNET Japan
いや、今のソニーにはそれもできないのだろう。かつてSteve Jobsがあこがれ、制服をAppleに導入しようかとすら言ったSONYは死んだ。わかってはいても、この製品をみると寂しさがつのるを抑えられない。