ゆっくりゆっくり
2017-11-14 07:11
私がまだ若かったころ、プロ野球をよくTVで見た。微妙な判定があると監督が飛び出して来て延々と抗議する。解説は
「判定はくつがえりませんからねえ」
と「いいかげんにしろ」と言いたげなコメントを挟んでいた。別の解説者によれば「抗議するのは、選手に対して監督の姿勢を示すことになる」と長時間にわたる抗議を肯定していた。
テレビだからリプレーも簡単である。誰がどうみても判定が間違っていることがわかると解説者はごにょごにょいいだす。それでも判定は覆らない。
いや、別にビデオ見りゃいいじゃん。誰もがそう思うがやり方は変わらない。NFLではとっくの昔にビデオを見て検討する制度が導入され、MLBに導入され、そしてようやく日本にも導入されるのだそうな。
ロ野球の理事会、実行委員会が13日、都内で行われ、来季から審判の判定に異議がある場合に、監督が映像によるリプレー検証を求めることができる「リクエスト」制度の導入が決まった。
こののんびりした「改革のテンポ」はとても興味深い。なんだかんだとやっている間に私はもう野球を見なくなった。日本における野球がこのあとどうなっていくかわからないが、何もかもがこのようにゆっくりと変わって行くのだろうな。
「『チャレンジ』という挑戦的な表現ではなく、審判とチームが協力して正しい判定を求めるという意味を込めて『リクエスト』(依頼)とした」と、円満な運営に期待した。
ここらへんが、また日本らしくて素敵である。もっと
「絆システム」
とか
「協創」
とか日本語にはもっといい言葉がたくさんあるのになぜ使わない。そこだけが不満だ。