お名前.comに何が起こっているのか
2018-01-01 08:21
下に示すのは、私のメール受信箱を「更新早期割引」で検索した一覧である。
ここのところ毎日「本日限定」の「今ドメインを更新すればお得ですよ」というメールが届いている。今こうして一覧にして気がついたのだが、タイトルを微妙に変化させているのだな。ちなみに9月の終わりにも同じようなメールの嵐があり、その時ねぼけたままドメインの契約を更新してしまった。だから今私の契約の残り期間は3年を超えている。
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このサイトを置いているotsubo.infoというドメインは「お名前.com」というところで登録していた。(過去形)安いと思ったからである。少なくとも初年度に関してはそれは正しかった。
長い間特に不満も抱かずに使っていた。ところがこのメールの嵐である。何が「お名前.com」に起こっているのか?久しぶりにサイトにアクセスして驚いた。
前に使った時どんなサイトだったかとか覚えちゃいない。というわけで、トップページにある「ドメインNaviログイン」という文字列をクリックする。ID,パスワードを入力するといきなりこんな画面が開く。
普通ログインすれば「契約しているドメインの一覧」を出すと思うのだが、出て来るのはいきなりドメイン契約更新画面である。契約を更新しないことには何もさせないぞとい言っているようだ。いや、私はドメインの設定をいじりたいのであって、別に更新はしたくないのですが。そう思って別のページに移動するボタンを押すと
このポップアップが表示される。まるで契約を更新せずにこのページから移動するとよくないことが起こるような気がして来る。いや、ここは勇気を振り絞って「ページから移動」を押す。するとようやく「契約しているドメインの一覧」に移動できるのだがドメイン一覧の上にこういう文字が出て来る。
【重要】契約更新について
更新手続きを忘れて失効してしまったドメインが再取得専門業者に取得・流用され、それまでのブランドイメージや信頼が毀損するトラブルが急増しています。
ドメインを一度失効してしまうと、取り戻すことは極めて困難です。 今一度その財産価値をご確認のうえ、 契約更新手続きをお早めにお申込みください。引用元:ドメインNavi
ここまで言われると、もはや契約を更新しないのが罪であるかのような気がしてくる。
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英語圏のサイトに比べ、日本のサイトはダサい、という意見をよく聞く。ちなみに「いや日本人にはああいうサイトが合っているのだ」という意見も同じくらいよく目にする。しかし今の「お名前.com」に起こっていることはそういうレベルとは次元が異なっているように思う。まるで
「節税にもなるマンション経営を始めてみませんか」
というありがたい勧誘電話を聞かされているような気分になる。
私は外部の人間だから、なぜ「お名前.com」がこんなことをするのかは想像するしかない。現時点で考えられる仮説は三つである。
仮説1:「お名前.com」はとにかくユーザに契約を更新させる必要がある。この際ユーザビリティがどうとか言っている暇はない。この無理矢理さ加減は、倒産間際のPCショップが「出血大売り出し」を繰り返しとにかく「現金を手に入れよう」としている姿をなんとなく彷彿とさせる。
仮説2:「KPIはユーザの契約更新数。これをあげないと君のボーナスはなし」との必達目標を押し付けられた哀れな担当者が存在する。彼(もしくは彼女)はKPI達成のためならなんでもやる。契約更新数が向上すればいいのであり、「こんなクソサイトつきあってられるか」と他の会社にドメイン管理を移す私のような人間がどれだけでようが知ったことじゃない。
仮説3:これが日本人にはいいんだよ!
どれが正解なのか。あるいは全部間違っているのかは私が知るところではない。ああ、新年早々何を書いているのだろう。